謎肉シリーズ
2017
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謎肉(ウシ:トレンドカラー2014/PANTONE 18-3224 ラディアント・オーキッド)2018年 キャンバス、アクリル 30×30cm個人蔵
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謎肉(ウサギ:トレンドカラー2002/PANTONE 19-1664 トゥルーレッド)2018年 キャンバス、アクリル 35.5×45.5cm個人蔵
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謎肉(ネコ:トレンドカラー2016/PANTONE 13-1520 ローズ・クォーツ)2018年 キャンバス、アクリル 35.5×45.5cm
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謎肉(プードル:トレンドカラー2010/PANTONE 15-5519 ターコイズ)2018年 キャンバス、アクリル 45×60cm
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謎肉(ブタ:トレンドカラー2009/PANTONE 14-0848 ミモザ)2018年 キャンバス、アクリル 76×102cm個人蔵
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謎肉(イルカ:トレンドカラー2013/PANTONE 17-5641 エメラルド)2017年 キャンバス、アクリル 35.5×45.5cm
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謎肉(イヌ:トレンドカラー2018/PANTONE 18-3838 ウルトラバイオレット)2017年 キャンバス、アクリル 30.5×40.5cm個人蔵
謎肉シリーズのコンセプト
人間は原始の時代からありとあらゆる動物を食べて生きてきた。トカゲからマンモスまで、生き延びるため、あるいは高度な人間的営為のために、高カロリーの肉食を必要としたのである。しかし近代になると、大衆の倫理的価値観の高まりや、動物愛護団体の活動に顕著に見られるように、クジラやイヌといった特定の動物の肉を食べることが野蛮だと批判される状況が生じてきた。現在もその傾向は強まりこそすれ、弱まる気配はない。
本シリーズは、現代における野蛮とは何かを問うものである。食肉がタブー視されている動物の形のクッキーの型枠を用い、ミンチ肉を型抜きする。そうすることで、特定の動物のイメージだけは明確な、しかし謎の肉となる。このような物体が提示された時、人は何を頼りに野蛮であると憤り、あるいは文明的であると安堵するのであろうか。