ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則 (ジム・コリンズ (著), 山岡洋一 (翻訳)/日経BP社)
購入価格:1922円
評価:
この記事は約1分11秒で読めます
今も一流企業として繁栄しているあの企業もこの企業も、実はほとんどが非常にあいまいなビジョンから始まったというのは興味深い。
行ってみれば、ふらふらしながらどうにかこうにかやってみる中で――つまり実践重視――いつしかその企業一流の哲学が出来上がったという印象である。
会社経営者の端くれとして、なんだかぼんやり夢を見せてもらえる一冊ではある。吹けば飛ぶような自分の会社も、もしかするともしかするかもしれない。なんといっても、特に理念も何もなく、ぼんやりスタートしたという点では同じなのだから。
ビジョナリー・カンパニーのものであっても、ほかの企業の価値観をまねたのでは、基本理念にはならない。社外の人間の意見に従っていては、基本理念にはならない。経営書を読んでも、基本理念は生まれない。どの価値観がもっとも現実的で、もっとも人気があり、もっとも利益を生むかを「計算する」のは頭の体操にすぎず、これでは、基本理念は生まれない。基本理念を掲げるときには、心から信じていることを表現するのが不可欠であり、ほかの企業が掲げている価値観も、社外の人間が考える理念のあるべき姿も、なんの意味もない。
人々が集まり、われわれが会社と呼ぶ組織として存在しているのは、人々が集まれば、個人ではできないことができるようになるからだ、つまり、社会に貢献できるようになるからだという結論に必ず行き着く。
すぐに役立つノウハウというのは、どんなに優れたものでも、まず確実に時代遅れになる。
ご支援のお願い
もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。
Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com
ブログ一覧
-
ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」
2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。
-
英語日記ブログ「Really Diary」
2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。
-
音声ブログ「まだ、死んでない。」
2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。
-
読書記録
2011年より開始。過去十年以上、幅広いジャンルの書籍を年間100冊以上読んでおり、読書家であることをアピールするために記録している。各記事は、自分のための備忘録程度の薄い内容。WEB関連の読書は合同会社シンタクのブログで記録中。
関連記事
マックス・ハーフェラール―もしくはオランダ商事会社のコーヒー競売
前半は小説なのか事実なのか、なんともぼんやりした話で面白みにかけたが、後半から俄 ...