最新版 投資信託はこの9本から選びなさい (中野 晴啓/ダイヤモンド社)

書籍最新版 投資信託はこの9本から選びなさい(中野 晴啓/ダイヤモンド社)」の表紙画像

購入価格:1188

評価:

この記事は約1分21秒で読めます

おすすめされている投資信託を悪いとは思わないが、もっと手数料の安い良質なものがたくさんあるように思う。

とはいえ、内容としては厳しく堅実であり、なんとなく投資信託を始めてみたという人にとっては、きっとよい教科書になるはず。

戦後、日本の投資信託制度が整備されたのは、1951年に現在の投資信託法(投資信託及び投資法人に関する法律、当初は「証券投資信託法」)が整備されてからですが、なぜこの制度ができたのかというと、当時、財閥解体によって停滞していた国内株式市場を活性化させるためでした。つまり、国策として投資信託が誕生したのです。

新規設定時に100億円あった資金が2億円くらいまでに目減りしていったら、どういうことが起こるでしょうか。解約が生じた場合、ファンドマネジャーは解約資金を作らなければなりませんから、投資信託に組み入れられている株式や債券を、どんどん売却していくことになります。当然、売却するためには、いつでも売れる、つまり逆の見方をするとすぐに買い手がつく株式や債券を優先的に売却していきますから、最終的に投資信託に残った2億円分の株式や債券というのは、売るに売れなくなった、もうどうしようもないものばかりになってしまいます。このような銘柄が将来、どんどん値上がりして投資信託の運用成績が向上するということなど、まず考えられません。

上がっている株を売って、下がっている株を買い増す、というのは、心情的には難しいかもしれません。ですが、この「リバランス」を定期的に行なうことによって資産運用は安定的に推移するのです。定期的にこのようなリバランスを行なうことは、自分でポートフォリオを組む場合には必要になってきます。できれば1年に1回は行なうべきでしょう。

     

ブログ一覧

  関連記事

〈問い〉から始めるアート思考

門外漢にも非常にわかりやすく書かれており、好感の持てる一冊。 アートとは? アー ...

朝ごとに デイリー・グレース・シリーズ

私は2018年にシンガポールでカトリックの洗礼を受けて以来、毎朝聖書を読んでは祈 ...

これ一冊で基礎から運用までOK! 図解付き 投資信託 超入門: 2022年改訂版

具体的な投資関連の本を読むのは二冊目だが、今の私が知るべき情報がすべて網羅されて ...

ぼくたちの離婚

ゴシップ的な軽い気持ちで読み始めたが、想像を超えて読まされてしまった。 小林秀雄 ...

死は終わりではない

ひとことで言えば、20歳で自殺した青年の霊をイタコが呼び出して語らせた本。 ああ ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2025 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.