55歳からでも失敗しない投資のルール (五十嵐修平/クロスメディア・パブリッシング(インプレス))
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投資関連の本も十冊くらいは読んだと思うが、どれも内容は似たりよったりと言えばその通りだと、真摯に読み込むと、その著者なりの哲学がちりばめられていることがわかる。
本書もそうで、真面目に読めば、必ず有益である。しかし、今すぐ一攫千金を狙うような人、おそらくどんな本を読んでも決して成功しないだろう。
11歳から株式投資をはじめ「投資の神様」と言われているウォーレン・バフェット氏は、アマゾン創始者のジェフ・ベゾス氏との対談の際、「なぜみんなあなたの投資戦略を真似ないのか」と問われました。その問いに対し、バフェット氏は「ゆっくり金持ちになりたい人なんていないよ」と答えました。つまり、世界で最も成功している投資家のバフェット氏もまたコア投資で資産を増やしたのです。例えば、株式単独で運用するのではなく債券も加えることで、リターンは少なくなりますがリスクを抑えた運用が実現します。これがコア投資の考え方であり、3代以上の「守りながらも成長させたい資産」を多く持つ人にとっても、ストレスなく続けられる手段になると考えています。
サブプライムショックを機に下落相場になり、投資信託も売る人が増えていきました。損失がみるみる膨らんでいき、怖くなって投げ売りをしてしまった投資家の姿が思い浮かびます。その後も同様で、全体相場が上がると投資信託を買う人は増え、暴落すると売られるという関係が見られます。このことからも相場に振り回されずに自分の感情をコントロールすることがいかに重要か、いかに難しいかがわかります。
高額分配は元金が削れる可能性が高いという点は購入前に営業担当者が説明しているはずですが、どこまで丁寧に話しているのかは疑問が残ります。むしろ、「毎月分配金が手に入ります」「年金にプラスしてお小遣いがあるとうれしいですよね」といった誘い文句で買わせるのでしょうが、これでは本末転倒であることを覚えておいてください。
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