「悟り体験」を読む―大乗仏教で覚醒した人々 (大竹晋/新潮社)

書籍「悟り体験」を読む―大乗仏教で覚醒した人々(大竹晋/新潮社)」の表紙画像

購入価格:1386

評価:

この記事は約1分56秒で読めます

正直、本書はよみにくい。古語と現代語が入り乱れているせいだろうが、とにかく読むのに疲れる。

しかし、我々が日常的に使う実体の曖昧な「悟り」にかなりはっきりとした輪郭を与えてくれる本ではある。

今後、もし何か間違って自分が悟ったと思った時には、あ、これは悟りじゃないなとか、これは悟りの過程でしかないな、くらいは検討がつくようになるのではなかろうか。

坐禅の時、雑念の起るのを強いて厭ってはならぬし、また、好いてはならぬ。ただただ、その雑念をもとに戻して、〔雑念の〕起こるみなもとを見すえて動じずにいるうちに、あらゆる雑念のおおもとである情識が滅してゆくことは、あたかも火中にある炭を燃やし尽くすには火を煽ぐよりほかに手だてがないことに似ている。

泥棒でも一寸でも人のものを盗めば泥棒になる。又これと同様に、ちよつとでも仏さんのことをすればそれで仏さんと一所になるのである。こゝに我が宗の特色があり秘伝があるのである。

悟らないでいる時は人のほうが真理に迫っていこうとするが、悟る時は真理のほうが人に迫ってくる。悟ってからは心が景色を包んでいるが、迷っているうちは心が景色に包まれている。

ご支援のお願い

もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。

Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com

Amazonほしい物リストで支援する

PayPalで支援する(手数料の関係で300円~)

     

ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  • 読書記録

    2011年より開始。過去十年以上、幅広いジャンルの書籍を年間100冊以上読んでおり、読書家であることをアピールするために記録している。各記事は、自分のための備忘録程度の薄い内容。WEB関連の読書は合同会社シンタクのブログで記録中。

  関連記事

朝ごとに デイリー・グレース・シリーズ

私は2018年にシンガポールでカトリックの洗礼を受けて以来、毎朝聖書を読んでは祈 ...

夕ごとに デイリー・グレース・シリーズ

「朝ごとに デイリー・グレース・シリーズ」と同じく、1日1話形式のキリスト教の説 ...

つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!: 人生後半に向けた投資信託の取り崩しメソッドを解説!

インデックス投資の積み立て方に関する本はすでにごまんとあるが、本書はその積み立て ...

プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる

よっぽど思い入れのあるモノ以外は、ある程度の機能・品質を満たしていればそれでいい ...

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

2022/08/11   政治・社会, 読書記録

まず、1982年生まれの中年男性としては、本書を「ばかじゃねえの? 作品なめてん ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2024 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.