人生の短さについて 他2篇 (セネカ (著), 中澤 務 (翻訳) /光文社)

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翻訳のおかげかどうか、ページをめくるたびに、これぞこの世の真理だと素直に信じられる言葉に出会える一冊。

なかでも表現を変えて繰り返し語られる、人生は短いのではなく、多忙によって短くされているのだという指摘は、多くの人がハッとさせられるはずだ。

生きるということから最も遠く離れているのが、多忙な人間だ。

ある人の髪の毛が白いとか、顔にしわが寄っているからといって、その人が長く生きてきたと認める理由にはならない。その人は、長く生きていたのではない。たんに長く存在していただけなのだ。

生きるうえでの最大の障害は期待である。期待は明日にすがりつき、今日を滅ぼすからだ。あなたは、運命の手の中にあるものを計画し、自分の手の中にあるものを取り逃がしてしまう。  

精神には、息抜きを与える必要がある。休息すれば、精神は回復し、元気がよみがえる。たとえていえば、肥沃な農地でも、酷使してはならないのと同じだ。いかに肥沃であっても、休ませないと、土地はすぐに枯れていく。精神もそれと同じなのだ。

     

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