ボヴァリー夫人 (フローベール/新潮社)

書籍ボヴァリー夫人(フローベール/新潮社)」の表紙画像

購入価格: Kindle Unlimited(0円)

評価:

この記事は約0分22秒で読めます

エマの罪深さも尋常ではないが、シャルルの善良さこそ見るべきことのように思われる。 「シャルルの欠点は“そこにいる”ことだ」というのは、まったく興味深い指摘。【なんら積極的なものをもたず、ただそこにあるといった存在そのものの愚劣さ、たえがたさ】 そう考えると、見栄にしろ、虚勢にしろ、そのもの以上に見せかける、または見える、というのは、あるいは想像以上に重要なことなのかもしれない。結局は凡庸にすぎない、無味乾燥な全ての人間の心ばかりの味付けとして。

     

ブログ一覧

  関連記事

幸福な食卓

友人の樋口氏がどうでもいい小説だった言ってくれた本なのだが、ふつうに泣いてしまっ ...

結婚論

達人という言葉にはどこか職人的なイメージがある。しかし「サービス」という無形のも ...

私にとって神とは

実際に自分もカトリックとなる身からすると、遠藤周作の言葉は以前よりも俄然リアリテ ...

英会話とっさのひとこと辞典

シンガポールにきた初日、リトルインディアのカプセルホテルの中からずっと読んでいた ...

キリスト教は役に立つか

久しぶりに本で泣く。自己啓発的かもしれないと著者自身も断っているが、今の自分には ...