決断力 (羽生 善治/KADOKAWA)

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Twitterで彼の考える「才能とは何か」というくだりを見かけて興味を覚えたので手にとった。

内容はさておき、オビの売り文句がひどい。『あなたの意思決定を強くする最高の強化書! ビジネス、学習、日々の生活に効く』。もうちょっとマシな文句はなかったのかと。

Twitterで目にしたくだり以外は、それほど得るものはなかったというのが正直なところ。あとは、あくまでも将棋のプロにも関わらず、要所要所で無理やり世界情勢やビジネスに結びつけて語ろうとするのはいかがなものか。

もちろん、大ヒットさせて売らんとする編集者の意向もあろうが、無理して安っぽい一般論に落とし込まずに、もっとニッチな、普通の人はついていけないような偏った語り口の方が実りある本になったのではないかと思う。

以前、私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた。しかし今は、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。

奨励会には年齢制限があるが、それも早めに進路を変えたほうがその人間にとってプラスになるだろうという考えからだ。確かに厳しいが、一人の人間の将来を考えると思いやりといえるのではなかろうか。

世界中で広く普及しているチェスも将棋も淵源は同じである。紀元前二千年ごろにインドで発明された「チャトランガ」が西洋に伝わりチェスになり、平安時代に日本に輸入されて独自の発達を遂げたのが将棋である。

     

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