「道徳」という土なくして「経済」の花は咲かず (日下公人/祥伝社)

書籍「道徳」という土なくして「経済」の花は咲かず(日下公人/祥伝社)」の表紙画像

購入価格: 不明

評価:

この記事は約2分60秒で読めます

著者が言いたいことはひとつのような気がする。

日本の道徳は素晴らしい。だけど世界はそうじゃない。道徳レベルの低い世界と渡り合っていくには核武装が必要だ。

もっと言うと、日本は道徳レベルが高く、それに基づく終身雇用などの経済システムで発展してきた。しかし世界はそうではない。こちらがいくら知的なやりとりを望んでも、あちらのレベルが低ければそもそも話にならない。日本が確固たる発言権や実行力をもつには、原爆をはじめとする軍事増強が必要なのである。

まあ最近の中韓を見ていれば、納得は納得ではある。

以下、興味深かった箇所をピックアップ。

アメリカは建国以来200年で200回の戦争をしている軍事国家である。あるジャーナリストによると、アメリカの憲法では、上院が宣戦布告をしたのち軍隊が出動することになっているが、この手続きに則って戦争が始まったのはわずか四回しかないという。残りはすべて「大統領命令による出動」である。

貧しいことを納得させるのは宗教の役目だった。ヒンズー教には「来世は逆転するから我慢しろ」という教えがあるし、プロテスタントは「ちゃんと働けば、神の心にかなって金持ちになれる(貧しいのはちゃんと働いていないからだ)」と説いた。アメリカはプロテスタントの国で「しっかり働けばいくらでも金持ちになれる。ここは自由の国だから思う存分働ける」と、アメリカンドリームを宣伝してきた。その通りであれば問題ないが、この20年間は貧富の差が開いた。中流と下流は働いても報われない。敗戦国の日本人より貧しくなったとは納得できない。そういう貧富の差を解消したり説明するために、人類は何千年間も苦労してきたというのに、最近のアメリカは「市場原理で競争して負けたら諦めろ」と言い出した。ブッシュの「神の命令」スピーチは、近代国家の条件を危うくするのみならず、キリスト教以外の宗教を信じる貧しい人を切り捨てる無慈悲な発言だったと言える。

長々と書いてしまったが、やはり一番大きいのは日本には一神教がなかったことが大きいのではないか。

あなたはあなた、わたしはわたし、でもまあ仲良くしましょうという、日本人にとっては当たり前の感覚を許さないのがキリストやアッラーである。

世界も八百万の神でやれとは言わないが、しかし、他の神を認める努力は必須だろう。認めないなら今後も争い続けるしかない。

ねがわくば、もう一度キリストやアッラーが復活して、やっぱいりろんな神がいるから、好きな神様を信じなさい、とりあえず神はひとつじゃないからねと、ちょっと聖書やコーランに書き加えてくれればいいのだが。

ご支援のお願い

もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。

Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com

Amazonほしい物リストで支援する

PayPalで支援する(手数料の関係で300円~)

     

ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んでも一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。日々の出来事や、思ったこと感じたことをとりとめもなく吐露。死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  関連記事

The Wise Teacher Of China: The Story Of Confucius

我が師、孔子について英語で書かれた本。特に重要なのは私の名前にある「仁」。仁は人 ...

あなたのアクセスはいつも誰かに見られている

賃労働の一助とすべく読んだ。まあ、興味深かったが、心からの興味関心ではなく、いわ ...

組織アイデンティフィケーションの研究

妹の夫の父親が本書の著書であるため、もったいなくもご本人から直接いただいたありが ...

日本人の大疑問〈7〉―日本人のソボクな疑問に答える究極の大雑学書

もう飽きました。内容も、冷静にクオリティが低いです。 雑学にもクオリティがありま ...

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち

おすすめされて読んだ本。まったく感動的な本だと思う。ひとりの不幸な星のもとに生ま ...