そば読本 旨いそばに出会うために (中公文庫編集部編/中央公論社)

購入価格: 不明
評価:
この記事は約1分29秒で読めます
そばにもいろいろウンチクがあるのだなということがわかった。一応。
別に旨いそばを求めてどこかへ出かけてゆく気などさらさらないが、世の中には旨いそばというものに人生をかけている人だっているわけである。ははあ、なるほど。
少なくともぼくはそばのためには死ねないなあと思うのだが、一生懸命やっているという点だけは、そういう人たちにもきちんと敬意を払うべきであろう。
て、あ、はい、無理してちょっと書いてみたが、正直なところたいした感想はないので、本文より適当に紹介。
(むらくもそばについて)
熱いそばつゆの中に卵を割り入れ、ほんの少々蒸らしてからそばの上に汁ごとかけましたので、普通の月見そばのように満月にはならず、むら雲の間からかすかに月がのぞいているという風情になりました。
そば屋さんの中には△△庵と「庵」の字のつく名の多いことにお気づきでしょうか。話は十八世紀末、江戸時代にさかのぼります。江戸、浅草に極楽寺称往院という寺があり、その院内に道光庵という庵がありました。この庵主はそば打ちの名人で、評判が高まって門前市をなし、そば屋であるのか寺であるのかわからぬほどの繁盛ぶり。これにあやかろうと、江戸のそば屋は競って庵の字をつけ始めたといい、それが今に伝わっているわけです。
以上。
どうでもいいが、立ち食いそば屋とかのそばって、ほとんど小麦粉だからそばじゃないんだよね。2chのとあるスレッドでは、「そば風味うどん」とすべきだとか書いてあった。たとえば箱根そばはそば粉の割合が8:2。ほんと小麦粉ばっかりである。よく「そばで健康!動脈硬化予防!」などとうたっていたりするが、そもそものそば粉がほとんど入っていないのでは、まったく意味がないですし、詐欺っちゃあ詐欺である。
ちなみに、意外に富士そばは良心的で6:4だとのこと。なるべく「そばらしいもの」をお安く食べたいなら富士そばってことですかね。
- 前の記事
- 逆引きでわかる色鉛筆の技法書
- 次の記事
- 千利休—無言の前衛
出版社・編集者の皆様へ──商業出版のパートナーを探しています
*本ブログの連載記事「アメリカでホームレスとアートかハンバーガー」は、商業出版を前提に書き下ろしたものです。現在、出版してくださる出版社様を募集しております。ご興味をお持ちの方は、info@tomonishintaku.com までお気軽にご連絡ください。ブログ一覧
-
ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」
2007年より開始。実体験に基づくノンフィクション的なエッセイを執筆。不定期更新。
-
英語日記ブログ「Really Diary」
2019年より開始。英語の純粋な日記。呆れるほど普通なので、新宅に興味がない人は読む必要なし。
-
音声ブログ「まだ、死んでない。」
2020年より開始。日々の出来事や、思ったこと感じたことを台本・編集なしで吐露。毎日更新。
関連記事
ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来
2019/11/24 book-review migrated-from-shintaku.co
ここ数百年続いた限りない拡大・成長志向から定常化への「静かな革命」とある通り、西 ...
やってはいけない歯科治療
2020/03/02 book-review migrated-from-shintaku.co
真面目なジャーナリスト精神でもって日本の歯科の闇が暴かれている。歯医者の都合、点 ...
日本人の大疑問6
2012/06/01 book-review migrated-from-shintaku.co
やっぱり暇潰し本だと思う。内容はあまりよくない感じでくだらない。家にテレビがある ...
ルポ 貧困大国アメリカ
2013/02/15 book-review migrated-from-shintaku.co
私を含め、直接に戦争を知らない世代の人間の「終戦」のイメージは、ほとんどイコール ...
平凡 (お風呂で読む文庫 95)
2014/06/25 book-review book, migrated-from-shintaku.co
読書会の課題図書。じつにおもしろかった。というか、相当に自分に似ていて、共感する ...