冷酷 座間9人殺害事件 (小野 一光/幻冬舎)

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犯行の様子を淡々と、理路整然と語る犯人は、しかし知能指数は高い。知能とその行い(倫理・道徳性)とは、当たり前だがイコールではないと、改めて。被害者とのやりとりにも、一緒に自殺をしようと持ちかけて出会っているにも関わらず、奇妙なほどの「軽さ」がある。この軽さはいったい。

「まずは血抜きのために首を落とすんですけど、うつぶせの姿勢で、浴槽の縁にみぞおち部分を載せ、体は外でみぞおちから上が浴槽内という状態でした。もちろん、抵抗はありました。とくに一人目に関しては。包丁を相手の首のうなじの部分につけて、引いたときに……コーラを振って開けるとモワモワと出てくるじゃないですか、そんな感じで血が出てきたんですよ。蛇口を上に向けて水を出したように。その瞬間に、 頭痛がしました。でも、殺したからには、やらなきゃならないと決めてましたから。ただ、ウワッとなって……。映像とか臭いがすごいんですよ。それでも、やらないと捕まると思って……」

白石がEさんを解体する最中に、コンビニエンスストアで買った、ペペロンチーノとサラダチキンを食べていたことも、検察官とのやり取りで明らかになっている。

白石「(相模大野駅の)エスカレーターを降りたところで、『はじめまして』と。(Hさんは)おとなしそうで、緊張している印象でした」
それから二人は相武台前駅に移動し、歩いて白石の部屋に向かつていた。
白石「私の部屋で一緒に死にましょうと言って、部屋に行くきっかけにしました」
そういう話で白石の部屋に行きはしたが、Hさんに深刻そうな様子はなかったという。
白石「シンプルに言えば、遊びに来たような感じです」

     

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