牧師、閉鎖病棟に入る。 (沼田 和也/実業之日本社)

書籍牧師、閉鎖病棟に入る。(沼田 和也/実業之日本社)」の表紙画像

購入価格:1287

評価:

この記事は約1分11秒で読めます

著者の方とは数年前よりTwitterでよく交流させていただいていたのだが、ご著書をお持ちということを最近知り、拝読。

著者はプロテスタントの牧師で、私は一カトリック信者であるのだが、宗派を超えてキリスト教に関するリアルな気づきが多く、一気に読まされた。

わたしは今まで、「自殺はよくない」とか「自分を傷つけてはいけない」とか、「自分を愛そう」などと語ってきた。しかし彼の一言の前に、すべての言葉が飛んだ。ありのままの自分を愛そう? この子たちはもうじゅうぶん、自分の「ありのまま」とやらを見せつけられてきたんじゃないか? この子たちに言うのか、「『あなたには神が宿っている』って聖書には書いてあるよ。だから神が宿るような、貴い自分を傷つけちゃだめだよ」って?

キリスト教には「罪」という言葉がある。神や人に対して背信行為をしたという具体的な悪事について指す場合も、もちろんある。しかし聖書で使われるギリシャ語がほんらい持っていた意味は、「的を外すこと」である。聖書には「あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。」(コリントの信徒への手紙一 三章一六節、新共同訳)とある。

 これは十字架に磔にされた、イエス・キリストのイコンだ。その心臓が動き、あたたかい血が通っているイコンだ。彼がここに拘束されているから、世のなかは「まともな」人たちだけで独占していられるのだ。世のなかの「まともさ」を、彼が贖っているのだ。

     

ブログ一覧

  関連記事

英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方

NHKのラジオ英会話でもお世話になっているが、この方はとても説明がうまい。うむ。

靖国神社

いかんせん内容がわかりにくい。よくわからん、もう少しわかりやすく書けないものかと ...

英語プレゼンの極意: バーゼルで5000人の外国人をとりこにした奇跡のプレゼン

極意ってほどでもないし、そんなん知ってるわということの方が多かった印象。

頭脳―才能をひきだす処方箋

昭和33年、米を食べると馬鹿になる。麦を食べなさいという「米食低能論」を唱えた迷 ...

リー・クアンユー、世界を語る

尊敬する人はリークアンユーです、となりそうなほど。特に最後の『棺のふたが閉まった ...