漢字の知恵 (遠藤哲夫/講談社)
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民という漢字は、人の目の中のひとみを取り去った形に針を添えたもので、目に針を突き刺す様子を示している。
これは征服された囚人などが、盲目にされ奴隷にされたことによる。だから「眠」は、目がみえなくなって「ねむる」意味なのである。
そんなような漢字の意味が次から次へ出てくる本なのだが、なぜだかどうも読みにくい。読みはじめてから2~3カ月は経ってるような気がする。
が、部分的にはおもしろいというか勉強になったとこもあった。たとえば、
「士(おとこ)は己を知る者の為に死し、女は己を説ぶ(よろこぶ)者の為に容(かたち)づくる」
これは、男は自分を理解してくれる人のためには生命を投げ出して尽力し、女は自分を愛してくれる人のために心をこめて化粧する、という意味らしい。
結局、そんなもんかなあ、なんて思う。
愛すことにかけては女性こそ専門家であり、男は永遠に素人である。
と言ったのは三島由紀夫。
やっぱそんなもんかなあと、思う。
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