少女中国: 書かれた女学生と書く女学生の百年 (濱田 麻矢/岩波書店)

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中国に関係する作家による小説がメインのため、日本とは切り離された世界のようにも思われるが、どうして共通点が少なくない。

本書を通読すれば、とにもかくにも女性が抑圧されてきた歴史がはっきりと浮き彫りになる。

男は時と場合によって、都合よく、性愛の対象としての女性と、母性としての女性を求めてきた。つまり女性はその役割を、男性に押し付けられてきたのである。

いま、私個人の思想や行動はどうあれ、私はどこまでも男性である。そうである以上、男性としての責任を感じないわけにはいかない。

実際問題、多少の違いはあれど、昔も今も、女性は男性に好き勝手にエロだか母だか適当に役割を押し付けられていい迷惑であろう。

結婚後、もはや半分自由の身ではなくなった。さらに子供が生まれてしまったら、この半分の自由も危なくなる

先生たちは纏足をしている女学生には厳しくなかったようだ。おそらく纏足組は観念が保守的で、学習能力がないと思っていたのだろう (中略) 胸が女性美の象徴となったのは、それほど古いことではない。前近代中国の、胸を束縛してできるだけ目立たないようにする「束胸(そっきょう)」という風習に対して、初めて攻撃を挑んだのは「性博士」と呼ばれた北京大学教授、張競生(ちょうきょうせい)(一八八八一一九七〇)であった。

娘が縁談を拒絶した際、父は彼女の結婚したくないという選択までは受け入れるのだが、「街の下賤な女のように、自分で夫を選ぶ真似だけはしてほしくない」と言い渡すのだ。 (中略) 前近代では「異性愛および結婚一生背を向ける女」のほうが「自分で夫を選ぶ女」よりもまだ受け入れられたということ、女が選択できるのは「結婚しない」という決定までだったということだ。自由恋愛、自由結婚とは「下賤な女」の所業でしかなかったのである。

     

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