家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像 (インベ カヲリ★/KADOKAWA)

書籍家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像(インベ カヲリ★/KADOKAWA)」の表紙画像

購入価格:1683

評価:

この記事は約2分35秒で読めます

語弊を恐れずに言えば、犯人の小島の動機(らしきもの)の理屈は奇妙なほどに完成されている。

彼には一般に罪を犯した人に対して用いられるだろう、倫理を問うたり良心に訴えたりといったことがまるで意味をなさない。

こういった「異次元の価値観」の人間に対して我々に何ができるのか。彼のようなタイプの人間に、死刑という処理はあまりにも無意味で虚しい。

現代を生きる人間が一丸となってこの種の犯罪をどう防ぐかを考えていくべきではあるが、いくら考えようが議論しようが、それらしい答えが出てくる気がしない。

「社会復帰したくなかったんですよ」──居場所がなくてホームレスになったわけではなく、社会復帰をしたくないから自らホームレスの道を選んだということ?「自分から好きで、あんな生活をしていました。私の場合、都市型のホームレスではなく、山奥のホームレスですから。世捨て人になろうとしたんです」──普通に仕事をすることはできなかったんですか?「能力的には普通ですよ。IQ的には。性格的な問題ですね」嚙み合わないところもあるが、小島は、どこか頭の良さを感じさせる。性格的な問題というのは、発達障害のことだろう。それにしても、〝山奥で生活する世捨て人〟を、ホームレスと呼ぶだろうか?山ごもり、自由人、旅人、そういうイメージのほうが強い気がする。

母親は周囲からマザーテレサと呼ばれ、長年にわたり相談所でホームレス支援のボランティアをしている。その息子が殺人犯であることには、落差がありすぎる。

「本当は正義感がめちゃくちゃ強いんですよ。正義感が強いから、ああなっちゃうんです。間違ったことが大嫌い。ごまかしが嫌い。白か黒しかないんです。白じゃなければ黒。黒じゃなければ白。だから黒も正義になっちゃうんですよね。黒が正義になっちゃうというよりも、白が白すぎちゃって、黒になっちゃうというか」

施設で育った子どもは、グレることがないと聞いた。その理由は、グレたところで、心配してくれる人がいないからだという。

     

ブログ一覧

  関連記事

もう無限とは思えない歳

2007/12/12   エッセイ

なんつーかこれは前から思ってることなんだけど、気分がいい時、明るい時って言葉が出 ...

スタンダードカレーライス

2010/08/14   エッセイ

広島ではこれを“カツカレー”とは呼ばず“カレーライス”と言い切るらしい。 という ...

適当なときに死ねること

2013/08/16   エッセイ, 日常

最近、慢性的な抑鬱状態がとまらない。やることをやってもどこかむなしい。夢ふくらま ...

粉にして水を足す

2007/12/04   エッセイ

相変わらず天気がよいってのは無難な天気の話。つーか4日連続でぐちゃぐちゃに飲んで ...

僕らの愛する暴言

2008/05/31   エッセイ

高校生の時の同級生が出てきていた。何故か砲丸を買わされていた。5キロと25キロの ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2026 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.