美について (今道友信/講談社)
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こんな本を読んでおいていまさら言うのもなんだが、美についてなんて語るもんじゃないなあと思う。
語れば語るほど、なんか薄っぺらいというか、生活とは全然関係ない空論のように感じられる。
という前提で、いくつか気になったところを。
動物園のライオンを見ることは、ほんとうに本物を見たということになるのか。たとえは、ギリシャの古代彫刻を"現代を生きる我々"が見ることは、本当に根本的な観賞となっているのか。(製作された当時とは、その作品の意味や状況が絶対的に違ってしまっている)
とかいうような、美についての問題がいろいろと、悪く言えばだらだらと書きつらねられている。
美についての自己言及を繰り広げている現代美術ではあるが、具体的な作品や、作品同士の関係や、そういうことを点と点を結んで線を、そして浮かび上がる何かしらを語ることでしか、美はうまく語れないような気がする。って、よくわからんわ。
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