秀吉の経済感覚 経済を武器とした天下人 (脇田修/中央公論社)

書籍秀吉の経済感覚 経済を武器とした天下人(脇田修/中央公論社)」の表紙画像

購入価格: 不明

評価:

この記事は約1分3秒で読めます

歴史ものが好きな人には勧めなくもないが、どうもおもしろくない。

秀吉は経済感覚に優れた政策をたくさん行って、だから大阪をはじめとして急激に発展したんたけど、それが行きすぎて滅んだんだよ、というようなお話。

以下、かろうじて興味深かったところをご紹介。

・信長も秀吉も、家に成人男子がいるかいないかで「本家」と「後家」を分けていた。

・士農工商があるが、大きく分けると「領主、百姓、町人」の三身分と、「えた、非人」の身分があった。これらの枠組みはそれなりの流動性を持っていたが、えた非人とされた人々は身分的にがっちりと把握され、これが被差別部落の本格的な成立となった。

つまり秀吉の政治が現代にまでおよぶ差別に苦しむ人々を生み出す重要な条件をつくることになった。

・城下町にはさまざまな優遇政策が設けられていた。というのも、城下町には領主の居城があるので、戦火にかかる可能性が高かったので人が住みたがらなかったのである。

どれほど危険かというと、敵が攻めてきたときには城下に火を放つのが普通の戦法で、それどころか、城の方も敵に攻められて籠城するときには、敵の障壁とならないために城下を焼き払うことが多かったという。

なんか暴れん坊将軍のイメージで城下町は安全で呑気なところだとばかり思っていたが、どうもそんなわけではないらしい。ちょっとだけ目から鱗。

ご支援のお願い

もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。

Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com

Amazonほしい物リストで支援する

PayPalで支援する(手数料の関係で300円~)

     

ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  関連記事

幸せな小国オランダの智慧 災害にも負けないイノベーション社会

福沢諭吉の「福翁自伝」を読むと、オランダ語を通じて科学から政治まで、あらゆること ...

入門 哲学としての仏教

何言ってんのかよくわかんないけど、結局人間のすべての懊悩は生死の問題に収斂するし ...

日本画の歴史 現代篇-アヴァンギャルド、戦争画から21世紀の新潮流まで

日本画という名称自体がそうだが、ガラパゴス的だと思うところ多々あり。しかしこれは ...

関先生が教える世界一わかりやすい英文法の授業

世界一かどうかはさておき勉強になった。

組織アイデンティフィケーションの研究

妹の夫の父親が本書の著書であるため、もったいなくもご本人から直接いただいたありが ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2025 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.