残虐の民族史 (柳内 伸作/アドレナライズ)

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とにもかくにもグロ注意の本書であるが、どれもこれも、まぎれもなく、われわれと同じホモ・サピエンスが行った鬼畜の所業。人間に生まれた時点で罪深いという他ない。

慶長2年(1597年)1月からの第二次侵攻は、朝鮮国土の疲弊と、民衆の日本軍に対するゲリラ戦によって悲惨な様相を呈した。日本軍は、道端や家屋の前で命乞いする朝鮮の民たちを兵士、農民、男女の区別なく片っ端から斬り殺し、幼児まで殺して、その鼻を削いで残らず本国に送った。秀吉はその鼻の数をいちいち点検しては喜びに浸っていた。そして、首級に代わって鼻の数に応じて感状や恩賞が授けられた。

無数の塩漬けの鼻 現代人からすれば、鼻の山を眺めて悦に入っている姿は鬼気迫るものがあろうが、当時の日本の武家社会では、自分の夫が戦場で刈ってきた生首に、見栄えをよくするために妻が化粧を施すのは日常的に行なわれていたことだった。生首や鼻が、領土や黄金の恩賞につながるのだから、残虐だとか不気味だとか言っている暇はなかったのである。 (中略) 日本に送られた無数の朝鮮人の鼻は、京都・阿弥陀ケ峰(東山区)の山麓に堆く積み上げられた後、埋葬された。埋葬されたのはほとんどが鼻であったにもかかわらず、なぜか「耳塚」と言われ、その名残が豊國神社前の耳の供養塔なのである。

古代ローマ帝国では、ほかに例を見ない手のこんだ処刑方法が実施されたことはすでに見てきたとおりであるが、次に見るのはとりわけ奇怪な処刑方法である。 殺したロバの内臓を抜き取って、空洞化した胴体の中に全裸にした娘を埋め込み、首だけ外に出すようにする。そして、外に引きずっていって天火に干すのである。真夏や南国の強烈な太陽光線を浴びたロバの体の中は蒸し焼きの状態になり、腐敗し悪臭を放つ。まず、渇きが娘を苛む。やがてロバの腐敗が進み、ウジが発生する。無数のウジが娘の体のあらゆるところに入り込む。責めは始まったばかりで、ついには彼女の体まで腐敗が始まる。苦しさのあまり舌をかんで自殺しようとしても、猿ぐつわを厳重にされていればそれもかなわぬ。ハゲタカがこれを見つけて、群がってロバの死体をむしり取り、まだ生きている娘の体まで啄んで、娘は果てしない苦痛の末に死に至るのである。

『旧約聖書』申命記には、「女は男の着物を着てはならない。男は女の着物を着てはならない。あなたの神、主はそのような事をする者を忌みきらわれるからである」という異装禁止の言葉がある。これを根拠に、女性の男装は魔女のしるしとされていたようだ)。

スターリンはかつて、「人間がいるからこそ、問題がある。人間がいなければ、何も問題はない」と率直に述べた。

     

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