誰も知らない「名画の見方」 (高階 秀爾/小学館)

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本書に収められている「女か虎か」のさわりを他の本で読み、興味がわいて手にとった。そのストーリーは以下の通り。

その王国の罪人は円形闘技場に連れてこられ、二つある扉のどちらかを選択しなければなりませんでした。ひとつには獰猛な虎が入っており、罪人はその場で虎に食いちぎられます。もうひとつには絶世の美女が待ち受けており、妻や恋人がいようと、罪人はその女性と結婚することになります。ある日、ひとりの若者が王女に恋をし、それを父親の王様に知られます。王様の命令で若者は円形闘技場に連れてこられ、恋する王女の目の前で二者択一を求められます。

引用: 女か虎か / The Lady, or the Tiger? / フランク・R・ストックトン / Frank R. Stockton

原著者は、このリドルストーリー(謎かけ物語)で一旗あげたようで、確かにおもしろい。だが、これ以外に収録されている作品は、本当にわかりくいというか、腑に落ちないし、何が言いたいのかよくわからないものが多い。

過剰なわかりやすさを求める現代人であれば、ハ? わけわかん。と言って即閉じられること必至な気もするが、こういう回りくどい悠長な話の価値を認めて味わえる人ではありたい、とは思う。

記事カテゴリー: art
     

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