韓国のイメージ―戦後日本人の隣国観 (鄭 大均/中央公論新社)

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韓国との関係が悪化する一方の現在ですが、読みました。

結論、いい本です。著者は日本と韓国のどちら側に立つわけでもなく、日本人と韓国人のお互いの感情、好きだけど嫌い、嫌いだけど好き、というようなアンビバレントな感情を、豊富な引用文で伝えようとしている。要するに、嫌韓流、好韓流、それらを読んで自分で考えてね、という感じ。

ただ、この本をふくめいろいろな本を読むと、韓国がいまだに慰安婦問題を筆頭にどうだとか言っているのは、やはりどうなのかと思わざるを得ない。日帝36年の植民地支配があったとはいえ、もう60年も経つのだ。韓国はいまだにその植民地支配による傷が癒えていないといって援助その他もろもろをせびるが、60年経っても癒えない傷があるとすれば、それはもう韓国人の能力の問題と言わざるを得ない。そもそも日韓併合は、当時の韓国の危機的状況もあり合意のうえだったのではないか。

日本を、ヒロシマを見よ。人類史上最悪の破壊行為を受けたうえで、現在67年が経って、アメリカのせいだ、アメリカが悪い、原爆を謝れ、大統領土下座しろ、などと言っているか。

大いに語弊があるかもしれないが、それはつまるところ韓国の民族にある卑しさのように思えてならない。

それはともかく、一番印象的で、妙に納得させられた部分を抜粋。

――私が韓国人の大学教授を日本料理の宴席に招いたことがある。酒肴のあとで、例によってお香々、ご飯、味噌汁が出た。この教養ある人がこれらの素材を見て、これを韓国流にアレンジしたとしても不思議ではない。彼は宴席で味噌汁の椀中にご飯を入れ、かき混ぜて食べ始めたのである。並居る日本人はびっくりしてただ見詰めていた。

/日本と韓国の食べ方の違いで困ることは、両者が両者の食べ方を、お互いに下品だと感ずる点である。私が正座をしながら、手に茶碗を持って、卵かけご飯を食べていたとしよう。ここにある韓国人が突然訪れる。彼の眼には囚人が座って、下品にも食器を手に持って、精力剤の生卵をなにやら米に混ぜて食べている、としか見えない。この場合、食器を手に持つことも、卵かけも、彼らにはすべてマイナス価値に属する行為となる。

/同じ床に座る文化、米食文化、箸を使う文化という範疇にありながら、しかしその様式が極端に異なる。正反対といってもよい。これが椅子に座る文化、麦食文化、箸を知らない文化であったなら、その距離ゆえに不快感はあまり起きず、返ってそれを需要し得る可能性がある。
(古田博司「悲しさに笑う韓国人」人間の科学社/1986年)

近くて遠い、韓国とはいったい。

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