ドストエフスキイ (加賀 乙彦/中央公論新社)

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この著者の本は三冊目くらいだが、実におもしろい良い文を書く人だと思う。

【彼は多くの犯罪中もっとも数も多く基本的な行為である盗みについてはほとんど関心を抱かない〜中略〜犯罪は彼にとっては理性の領域のこととしてよりも、心情や意欲の領域として問題にしたかったのである。金がないから他人のものを盗む、地位を利用して私腹をこやすというわかりきった、頭の領域の現象には彼ははじめから興味をいだけなかったのである。この肉体の深みから湧き上がる犯罪こそが、神を導きだす糸なのである。】

なるほどすぎるわ。

     

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