ドストエフスキイ (加賀 乙彦/中央公論新社)

書籍ドストエフスキイ(加賀 乙彦/中央公論新社)」の表紙画像

購入価格:251

評価:

この記事は約0分26秒で読めます

この著者の本は三冊目くらいだが、実におもしろい良い文を書く人だと思う。

【彼は多くの犯罪中もっとも数も多く基本的な行為である盗みについてはほとんど関心を抱かない〜中略〜犯罪は彼にとっては理性の領域のこととしてよりも、心情や意欲の領域として問題にしたかったのである。金がないから他人のものを盗む、地位を利用して私腹をこやすというわかりきった、頭の領域の現象には彼ははじめから興味をいだけなかったのである。この肉体の深みから湧き上がる犯罪こそが、神を導きだす糸なのである。】

なるほどすぎるわ。

     

ブログ一覧

  関連記事

日本人へ 国家と歴史篇

この人の本は初めて読んだが、いかにもインテリなやり手女の強気な物言いという感じが ...

戦後文学を問う―その体験と理念

小説とは何かを考えるうえで非常に参考になった。また、本書で知って気になったものを ...

アインシュタイン・ストーリー The Albert Einstein Story (ラダーシリーズ Level 1)

英語多読の一環。しかし、GPSの仕組みに一般相対性理論が使われているとは知らなか ...

ルーマニア・マンホール生活者たちの記録

率直に言ってマジかよという内容。しかし、その中にも一抹の希望のようなものもあり、 ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2025 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.