私はドMでドSである。

  2017/08/22

先日の恋愛相談に引き続き、またしてもその方からメールにてご相談をいただきました。

例によって内容については個別具体的なものではなく、抽象的なものとさせていただきます、が、それも今回のようなご相談ではほとんど意味をなさなそう。

はい、今回の相談いきます。「自分はかなりのMだと思っていたのだが、最近どっちなのかわからなくなった。とりあえずあなたはMだよね?」……とのこと。

ちょま!ちょっと待って!いや、だいぶ待って!いまこれを読んでいる方の九割方、いや九割九分九厘の人は絶対そのご相談相手の方ってのはバーチャルもしくはチャットかメル友か出会い系か金銭が発生してるか不純異性交遊かはたまたそういうプレイをぼくが一人で楽しんでいる変態なのではとかいうとにかくは何かしらのいかがわしいお相手ですよね?間違いないですよね?って思いましたよね? しかし、しかし断じて違うんです、信じてください!ほんとうに普通の人なんです!ただちょっと天然なんです!ああ、言い訳するところがますますあやしいって言われそうだけど怪しくない!全然怪しくないから!

というか、なんでおれにこんな相談してくるのかわからない。そりゃまあとりあえずおれはMだけども、別にそんなことはおれのパンツがブリーフかトランクスかふんどしかってくらいどうでもいいことでしょう。

いやまあ、とりあえずは質問にお答えしよう

ちなみに画像はぼくの自宅の窓から見た風景です。とてつもなくでかい穴が開いてます。ずうっと工事中です。ズバリ、SとかMの話にふさわしい画像でしょう。

閑話休題。

そもそも、自分がMかSかなんて知る必要があるのだろうか? 自分が買う服のサイズならばSかMかLくらいは知っておいたほうがいいだろうけれど、マゾかサドかって、いったいどこで問題になっていつどんな形で役に立つんだろう?

いや、こういう問題は抽象論にするとたいがいぼやぼやな机上の空論の話で終わってしまうんだ。だからこれは、現実、日常で起こりうる状況に落とし込んで逐一検証してみるとしよう。

検証1:自動改札にて、SUICAなどをかざしたところ、ピンポッと板が閉じてエラーになった。

Mの場合:あっツ、ダメなわたくしを締め出してくださった。しばらく待って再度かざさせていただきます。
Sの場合:あ、おいっ!バシッ!バシッ!(再度かざす音)なんだとッ!おいッ!ボロ機械がッ!

検証2:ケーキ屋にて、チョコレートの名前プレート付き誕生日ケーキを注文したら、名前が若干違っていた(例としてKENTAがKONTAになっていた)。

Mの場合:あ、えっ、ああ、ああッ? ああ、そうだった、おれ、コンタだった。どうもどうもコンタです。
Sの場合:ああッ? え、ああッ? そうそうそうそう、おれはキツネのコンタだお山の大将、葉っぱを頭に乗せて変身するのだコンコンコーンッ、ってバカッ!今すぐ店長呼べッ!

検証3:ある雨の日、コンビニに入って出てくると傘を盗まれていた。

Mの場合:あれっ、傘、あれっ、傘が無い。えー、あー、、はあ、帰ってシャワー浴びるか……(濡れて帰る)。
Sの場合:あ、傘がない、無い。無いからどの傘にしよう、これにしよう、さて帰ろう。

……ほんとすいませんでした。適当に書き始めたものの、なんの検証にもならず、しかも別にSかMかとかじゃなく、単なる気弱な奴と乱暴者の比較みたいになったうえにすべった内容になってしまいました。

って、ああっ? 文句あんのかコノヤロー。おれはドMだぞバカヤロー。無抵抗になって受け身になんぞコンチクショー。

さよならさよならさよなら〜。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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