色好みの構造――王朝文化の深層 (中村 真一郎/岩波書店)
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女たらし、あるいは男たらしの構造だろうと踏んで読み始めたが、意外に高尚な内容。特に巻末の一文に感じるものがあった。
『長い研究と経験との結果、自分は男女関係というものは罪悪とは関係のないものであるという結論に達した。それは人間の意志によって支配できないから、責任問題は発生しないのである。それは宿命のいたすところであり、従って獣姦といえども、その当人の恥とはならない……』
人間の性愛、性衝動のなんたるかにしみじみとなる。。。
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