名著12篇に学ぶ中国古典の人間学 (守屋洋/新潮社)
購入価格: 不明
評価:
この記事は約2分56秒で読めます
読み始めてから二か月以上くらい経っているような気がする。ほんとにちょっとずつ、ご飯食べる時などに読み進め、ようやくで読了。とりあえず飽きてる。
それでもひとつ良かったのは、論語の、ぼくの名前にもある漢字「仁」の意味がよりよくわかったことだろうか。
仁の意味は人を愛することだとばかり思っていたが、実際のところ孔子は明確な回答をしていないそうである。著者いわく、あえて一言で表すなら「自分に対しても、他人に対しても誠実な生き方をすること」だという。
そうだとするなら、かなりぼくは自分の名前に忠実な生き方が出来ているのではなかろうか、なんて思う。もっとも、他人に対して誠実かどうかについては自信がないが。
それはさておき、以下、内容をかいつまんでご紹介。
鰻は蛇に似ており、蚕は芋虫に似ている。蛇を見れば誰でもビクッとし、芋虫を見れば誰でもゾッとする。だが、漁師は手で鰻を握り、女は手で蚕をつまむ。つまり、利益になると見れば、誰でも勇者になるのだ。
〜韓非子より
天地は永遠だが、人生は二度と戻らない。人の寿命は長くて百年、あっという間に過ぎ去ってしまう。幸いこの世の中に生まれたからには、楽しく生きたいと願うばかりでなく、人生を無駄に過ごすことへの恐れも持たなければならない
〜菜根譚より
貧しくして怨むことなきは難く、富みて驕ることなきは易し
〜論語より
吾未だ徳を好むこと色を好むが如くする者を見ざるなり
〜論語より
魏の国の安釐王(あんきおう)が隣の趙という国を攻めようとした時のこと。(これを止めようとした季梁(きりょう)という人のたとえ話)
「今、帰ってくる途中で、一人の男に会いましたが、車を北へ走らせながら、『楚の国に行くつもりだ』と申します。『南の楚の国に行くのに、なぜ逆の北へ向かっているのか』と聞きますと、男は、『馬は飛びきり上等だ』と申します。『良い馬かもしれんが、道を間違えている』、こう言いますと、『旅費もたっぷりある』と申します。『そうかもしれんが、道を間違えている』、重ねて忠告しますと、男は、『いい御者がついている』と答えます。こう条件が揃っていれば、ますます楚から遠ざかっていくだけです。」
〜戦国策より
以上。
最後の話は、まあ、わかるようなわからんようなたとえ話だけれど、実際、こういうことってあるような気がする。ものすごく、する。いや、具体例は出てこんけど。うん、あるよね?
- 前の記事
- 現代アート、超入門!
- 次の記事
- メディアと芸術 ―デジタル化社会はアートをどう捉えるか
ご支援のお願い
もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。
Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com
ブログ一覧
-
ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」
2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。
-
英語日記ブログ「Really Diary」
2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。
-
音声ブログ「まだ、死んでない。」
2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。
-
読書記録
2011年より開始。過去十年以上、幅広いジャンルの書籍を年間100冊以上読んでおり、読書家であることをアピールするために記録している。各記事は、自分のための備忘録程度の薄い内容。WEB関連の読書は合同会社シンタクのブログで記録中。
関連記事
英霊の絶叫 玉砕島アンガウル戦記
2020/08/15 book-review book, migrated-from-shintaku.co
著者の舩坂氏は、1944年の第二次世界大戦下、死闘の繰り広げられたパラオ諸島の南 ...
地下芸人
2020/12/01 book-review book, migrated-from-shintaku.co
なにはなくともネタバレ注意と書くべきなのだろうが、個人的には、ネタがバレても、な ...
三島由紀夫―剣と寒紅
2014/02/06 book-review migrated-from-shintaku.co
興味深く読めた。賛否はあるようだが、「書くとはどういうことか」を改めて考えさせら ...
世界の英語を歩く
2016/09/24 book-review book, english, migrated-from-shintaku.co
日本人にありがちな「目指せネイティブ」ではない、ツールとしての英語のあり方が紹介 ...
汁かけめし快食學
2016/02/21 book-review book, migrated-from-shintaku.co
どうも一冊が長かった。しかしまあ、これを読んでいるとしばしば汁かけめし食うか、と ...