大阪・京都小旅行/興味の問題

  2020/12/10

先週の土曜日曜と、大阪と京都に行ってきた。

土曜の朝7時30分羽田発で行き、日曜の19時30分関西国際空港発で帰ってきた。

「一泊二日の旅」である。なんて書くとそれらしいイベント感があるが、「36時間の滞在」と書けば、なんだ、そんなもんか、ケッ、という気がする。

まあ、なんだっていいが、そもそものきっかけは笹山直規さんという方の個展を見に行こうと思ったことにある。

▼笹山直規webサイト
http://naokisasayama.com

この方についてのウンチクも垂れたいところではあるが、それはまた次回にでも。

さて、旅行の内容は、万博記念公園に行き岡本太郎の太陽の塔を眺め、MIO PHOTO OSAKAという公開ポートフォリオ・レヴューイベントに行き来年個展をさせていただく沢田マンションギャラリーの方々とお会いし、道頓堀で串カツ、お好み焼きを食べ、ホテルに泊まり、京都の清水寺を散策し、笹山さんの個展を見に行き、笹山さんの作品を購入した、以上。

楽しかったといえば楽しかったが、心の底から楽しいというほどではなかった。人生は長く生きれば生きるほど、何もかもに慣れ、またはダレて、喜びの総量は目減りしていくものなのだと思う。生きることに飽きてくるのだ。

それはともかく、つくづく思ったのは、ぼくは旅行というか、観光というものに興味がないということである。

観光とは、物見遊山でもある。と思ったが、ニュアンスの違いがいまいちわからないので以下参照。

【観光】他国・他郷を訪れ、景色・風物・史跡などを見て歩くこと。

【物見遊山】あちこちと見物して回ること。

(各、weblio辞書より引用)

なるほど、納得。結論、ぼくは観光にも物見遊山にも興味がない。

どこかを訪れ、なにかを見て喜ぶ、という感覚が欠如しているのだと思う。

この世にはいろいろな場所や物事があることは知っているし、わかっている。だけど、どうにもそこに行ってみたいとか、見てみたいとか思えないのだ。

いまだ、看板に偽りなしである。ひとつめのブログは「つまり、どこにも行きたくない。」で、今は「むろん、どこにも行きたくない。」としているが、ほんとうに、その通りなのだと思う。

ぼくがどのくらいどこにも行きたくないかを伝えるべく、唐突に、架空のおばちゃんと会話してみたい。

「やっぱり、絵が好きなら、死ぬまでに一度はルーブル美術館とか、行ってみたいでしょ?」

「いや、別に。画集で十分です。」

「ナイアガラの滝とか、見てみたいでしょ?」

「いや、全然。テレビで見たことあるからいいです。」

「北海道で、流氷なんか見てみたいでしょ?」

「いや、氷なんて焼酎の水割りでしょっちゅう見てるんでどうでもいいです。」

「オーロラとか、素敵じゃない?」

「見てなんの得になるんですか?」

「生きてるうちに、宇宙旅行に行ければいいわねえ」

「行って何の意味があるんですか?」

一部の方々の閉口が目に浮かぶようなのでこのへんでやめておくが、決して誇張ではない。

別に観光や物見遊山を楽しめる感性が欲しいわけではないが、我ながら、なんでこうなっちゃったんだろうかと思う。

【今回の旅行のハイライト】
ホテルでのバイキング形式の朝食。最高においしかった。今までの人生で一番おいしい朝食だったような気さえする。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  • 読書記録

    2011年より開始。過去十年以上、幅広いジャンルの書籍を年間100冊以上読んでおり、読書家であることをアピールするために記録している。各記事は、自分のための備忘録程度の薄い内容。WEB関連の読書は合同会社シンタクのブログで記録中。

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