ビットコイン、強気にならずにはいられない理由 (Vijay Boyapati (著), Michael J Saylor (はしがき), 練木照子 (翻訳)/Nakamoto Publishing LLC)

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本書を読めば、ビットコインが貨幣の再発明ともなり得ることが実感を持って理解される。

古今東西の貨幣は常にその価値を目減りさせてきた。ビットコインは価値保存の強度において、あるいは実物の金をも凌ぐかもしれない。つまり、とりあえず買うしかない。

法定通貨とビットコインの耐久性は、財の価値を投影した物体の耐久性ではなく、それを発行する機関の耐久性で評価すべきだ。法定通貨の場合、発行主体は政府である。政府が入れ替わる度、通貨は一新される。ドイツワイマール共和国のパピエルマルク、レンテンマルク、ライヒスマルクは発行政府の消滅と同時に無価値の紙切れとなった。歴史を教訓にするなら、法定通貨が長期的な耐久性を持つと考えるのは愚かだ。米ドルと英ポンドは例外と言える。

法定通貨の歴史は金に比べると格段に短いが、供給が継続的に増加傾向にあることは実証されている。政府は目の前にある問題を解決するため、しばしば通貨供給を増やす。この通貨膨張癖は世界中の政府に共通する。そのため、法定通貨を保有する私たちの貯蓄の価値は、時間の経過とともに目減りする運命から逃れられない。

ビットコインが金の時価総額を上回るには、ビットコイン市場への国家の参入が必須である。欧米の民主主義国家がビットコインを保有するかは分からない。残念ながら、最初にビットコインを買うのは独裁国や強権国の可能性が高い。

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