ゴーゴーカレーでゴーゴー制作

  2017/08/22

生まれて初めてゴーゴーカレーに行った。

というかそもそもお店でカレーを食べるのは何年ぶりだろう。何を隠そうぼくはお店のカレーが嫌いなのである。だっておいしくないから。そしてぼくは何よりもバーモントカレーを愛している。だからして店で食べるくらいなら自分で作ったほうが百万倍よいと思っているクチである。カレーは家庭で"のみ"食べる料理だと断言したい。

でもまあ、たまにはお店でカレーってやつを食べてみるか、もしかしたら味覚とかもろもろ変わってるかもしんないし、なんていうとっても珍しい気分でゴーゴー、ゴーゴーカレー、イケイケゴーゴーとお待たせされて出てきたのがこのカレー。カレーの横にキャベツの千切りが盛ってある。そしてスプーンではなくフォークである。

で、お味のほうは……バーモントカレーの足元にも及ばない。ルーが妙に黒く、ちょっとしたプリンに近いくらいの粘度。なんでこんなもんが人気あるのかなあ、というお味。まあ、B級グルメとお店自らがうたっているので、味はそれほど重要ではないのかもしれないが、どうしてこう店のカレーってのはおいしくないのだろう。

でも、いろいろ食べてみるのもいいだろうと思うので、ちょっとしばらくそこらのB級カレーを食べてみようと思う。まあ、バーモントカレー(甘口)を超えるカレーなどないだろうが。というか、ハウスがカレー屋を開けばいい。って、できても行かんけどな。

とにかくはゴーゴーカレーでお腹いっぱいになったぼくは、ようやくで100号の作品に着手した。帰省時特有の無為な暇時間を有効活用してエスキース制作に励んでいたのだが、それにしてもぼやぼや時間がかかりすぎていた、というのもほんとうは絵を描き始めるまでのだるさかったるさに打ちのめされていたのである、が、いったん重い腰を上げて描き始めると楽しくなるのが制作である。さきほどまでの眠気が吹き飛ぶ、身体が軽くなる。食欲は食べるにつれて出てくる、というどっかの国のことわざがあったが絵もしかり、創作意欲は描くにつれて出てくる。だからわけのわからない独り言も言っちゃう。

♪こ〜れが〜、お〜れの〜、お〜れの〜……、仕事ッ!仕事ッ!♪

いや、ちょっとした歌であった。謎の。

そして夜はふけてゆくのであった。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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