そうして広島の夜はふけて

  2017/08/22

なんか連日とってもふつうのブログっぽい内容になってしまい、ぼくのコアなファンの読者離れが住宅にとっての白アリのように進んではいないかと心配な今日このごろである。

まあたまにはそんな日々があってもいいだろう。だって、人間だもの。って唐突だが、昨日ぼくは「だもの会」の幹事に任命された。のが、一枚目の画像。

歳の近い親戚の姉妹が野暮用でふらっとやって来て、ごはん食べて行きんさい、え〜悪いわ〜、と言いつつそうするわとりあえずビール!とまあそんな流れで例によって酒盛りが始まった。

とりあえず、ぼくの親戚は全員がそろいもそろって酒飲みで、下戸が居ないのである。あそうだ、豆知識をちりばめておくと、下戸というのは世帯における人数の多寡からきている。人数によって、下戸、中戸、上戸と分けられており、酒が欠かせない冠婚葬祭の折などには、あたり前だが上戸の方がたくさん消費され、下戸はその逆である。また上戸の方がたいていは経済的にも豊かであり、反面下戸は貧しく、結果、酒量が少なくならざるを得なかったことに由来する。

で、話は戻るが、ぼくの親戚にお酒弱いんです〜なんて女性は皆無で、全員がごく"下品"に酒を飲みまくる。なのでみんなで、白ワインのボトル、赤ワインのボトル、そしてウィスキーのロックと、全員がきれいにしっかり酔っ払っていった。その間、トモくんはいつ結婚するん、あたし結婚式行くの好きじゃけえ早く結婚しんさい、え〜なんでって綺麗な格好しておいしいもの食べるのは楽しいに決まっとるじゃろ、まあ佳奈ちゃんがまだおるけどねなんて与太話から、その親戚の姉は看護婦をやっているので、毎日人の死を見るのはどういうことか、看病していた患者が死んだ時に何を思うのか、なんていうちょっぴりまじめな哲学的な話、子供を生み育てるとはどういうことか、最近はほんと常識がなさすぎる子供が多い、子供は数じゃなくてクオリティが必要だなんていうよくわからない話まで、べらべらべらべらと熱く繰り広げ、そうしてこの画像のような状態へと至る。

あ、忘れかけていたが「だもの会」というのは、最近親戚が全員で集まることが無くなっているので、昔みたいに年に1〜2回は親戚一同でしっかり集まって、泊り込みで飲み食いしましょうという会である。ちなみにネーミングは酔っ払いの戯言以外の何ものでもない。何がいいかねーと話していて、ありがとう会?おかげさま会?楽しくやろう会?人間だもの会?あ、うー、だもの会でよくない?あ、いいね、それにしよう、というような流れで酔っ払いが全員一致で可決したネーミングである。そして厳正なるじゃんけんぽんにより、ぼくが幹事へと任命されましたと、こういうわけである。

記念すべき第一回は来年のお正月あたりの予定である。11月ごろに職能を活かしたイカしたDMを送りますので、ご予定の調整、出席の可否云々のご対応のほど、親戚の皆様よろしくお願いいたします。

そんなこんなでぼくは気づいたらその場で眠りこけてしまっていて、起きたら未明の四時だった。

そんな感じで始まった今日は、墓参りへと出かけた、のが二枚目の画像。なぜだかわからないが、ぼくの兄弟は墓を神社か何かだと思っているらしく、決まって墓に向かって何かしらお願い事をするのである。前に来たときは、確か立派な画家になれますようにとかお願いしておいた気がするが、一向に願いが叶う様子はないので、ご利益のほうはまったく怪しいものではあるのだが、しかし継続は力なり、今回もバシッとお願いしておいた。いや、今回は別のお願いごとをしたのではあるが、次に来るとき、来年のお正月にはその結果が出ていることだろう。もしも次に願いが叶っていなかったとしたら、ぼくは墓石を蹴飛ばすつもりであるので、泉下のじいさんよ、そこのところくれぐれもよろしくお願いしたい。

というわけで、普段乗ることがないので新幹線が見たいという姉夫婦+その子供二人+母という、出兵並みのお見送りを一身に受け、ぼくはまた東京でぼやりぼやりがんばるのである。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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