ひとの賛辞は蜜の味

  2015/07/03

ほんとうは一昨日の、終電逃してからの深夜のお遍路について書こうかと思ったのだが、それはまた明日。

さて、さかのぼること数日前、facebookにてファンレターが届いた。もちろんレターではなくメールではあるが、とにかくは下記のようなものをいただいた。

こんにちはー。

新宅さんのダーク、結構好きです。ブログを本にしたら、面白いのに...と思ってしまうくらいですよ。

自分の思いを表現出来るのが、羨ましいです。

私は、うまく表現出来ずに、モヤモヤしている毎日ですが、新宅さんのブログを読んで、勝手に共感したり、プププ( ´∀`)って笑ってみたりして、毎日をやり過ごしています。

お話出来る機会は、なかなか無さそうですが、ブログ楽しみにしてまーす。

わかりやすくテンションが上がった。ぼくは三度の飯よりも賛辞が好きなのである。しかもその方は、実際に会って話したことは皆無と言ってもよく、それがなおいっそうのリアリティとなって、ぼくをただただ喜ばせた。

ブロガー(なんか死語っぽい……)としてはかなり誠実勤勉な更新頻度にもかかわらず、facebookおよびtwitterでの反応は基本的に絶無に近く、また、なんで他の人は写真1枚アップしてるだけで、ひとことつぶやいてるだけでいいね!がそんなにたくさんついているんだ馬鹿野郎!とねたみやっかみつつも、しかしくじけず書き続けているわけであるが、ああ、絶望しなくてよかった、そう、読んでくれている人はちゃんと居てくれたのだ、と思う。

そういえば、先週の金曜日に妹と行った、いとこが経営してるバーの店長、というかその人がいとこなのだが、その人もまたさりげなくぼくのブログを読んでいるらしく、それでいろいろと話が早くて、たちまち話がはずんだのであった。

というか、基本的に人を見下しているぼくは、「ブログいつも読んでるよ」とか、「おもしろいよね」と言われるだけで、心の警戒心と上から目線を一気に緩めてしまうのである。それは、このブログをおもしろいと思える感性がある、それはぼくにとって「ややや!こいつはなかなか見所があるぞ!用件を聞こう。」というような感じで——これまた上から目線だが——相手の評価がぐぐぐとかさ上げされるのであった。

webの世界で発信し続けていると、なんか、どこかで、自分の思いもよらないところに流れ着いて、人の心に響いたり響かなかったりして、ぐるぐるっと世界を巡り巡って、そうしてなにかしらが自分のところへ返ってくるんだなあ、なんて思う。

webという媒体がなく、そして発信していなかったら、自分のこの感性をおもしろがってくれる人が"意外なほど"いることも知らずに死んでいったに違いない。

どうでもいいけど、やっぱり、ぼくはすばらしい人間であった。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

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    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

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