そうだ、外国へ行こう

最終更新: 2015/07/03

昨日、帰りの電車内にて、突然思い立った。理由はあるけどない。

とりあえず、この日々はすでに退屈であり、どうも建設的な気がしない。このまましみったれた老後に流れ込みそうな勢いである。

最近、本で読んだ。インテルの創業者だったか誰かの言葉。

「正しい時に正しい場所にいること」

不思議な言葉であると、その本の中でも触れられていたが、確かに不思議な言葉である。正しい時に正しい場所にいる。それはいったい、どういうことか。

それはともかく、その言葉を知って以来、折につけその言葉を思い出す。いま、ここにいるのは正しいのか、否か。

そんな思考のねじれの中で、そうだ外国へ行こう、もちろん旅行などではない(旅行になど行きたくない)。少なくとも数年は住もう、と決めた。

いつ? なんとなく来年の誕生日に行こう。なのでとりあえず語学、というわけでさっそく英会話スクールの体験入学を予約した。なんといってもぼくの取り柄は行動の速さである。調理師専門学校にもこのノリで適当に行ってしまった一年半前である。

さて、語学はまあぼくの超絶的な努力でねじ伏せるとして、しかしどこへ行こう? アメリカ、ドイツ、イギリス、と考えて、イギリスがいい、と思う。

それはターナー賞というとんでもない賞があるからである。50歳以下のイギリス人もしくはイギリス在住の美術家に対して贈られる賞で、つまりイギリスに住まなければ永遠に取れない賞である。

受賞者はそうそうたるメンツである。ダミアン・ハースト 、ギルバート&ジョージ、ダグラス・ゴードンなどなど。うおぉぉぉぉ、これは並びたいぞ新宅睦仁!

というわけで、これでいくことにする。イギリスにターナー賞とりに行ってくるわと、うそぶいて生きていくことにする。

あとは、外国なんてたいしたことないわ、どこにおったって変わらんわ、外国に住んだけんて価値観変わるやつとか、どんだけ脆弱な価値観だったんだよ、本を読め本をバカ者と、リアルに暮らしてからひょうひょうと言ってやろうと思う。

実際、世界のどこへ行こうがぼくの価値観が変わるとは、とても思えない。もしも変わったら、まあ、世界は広いわ、って、思うよね。

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わかりやすく投げ銭で気持ちを表明してみようという方は、天に徳を積めます!

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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