マスクの価値観
2015/07/03
電車に乗る時はマスクをつけたい。いや、つける。つけねばならぬ。必着。という潔癖気味なわたくしである。
インフルエンザ予防といえば、まあそうなのだが、なんというか群衆と空気を共有したくない、というようなところがある気がする。
しかし、思えばそんな観念、価値観、習慣は東京で培われたものであったのだと気がついた。狂った街トーキョーである。
広島での朝の通勤ラッシュ。ラッシュはラッシュでも、他人と、肩はおろか身体の一切が触れ合うようなことはない。まずない。群衆に支えられて、立って寝ることができた小田急線とは雲泥の差である。
それでもマスク着用で乗車するわたくしである。許すまじ空気感染、吸わまい澱んだ空気。そしてマスクのまま会社へ行ったのであった。
「新宅さん、風邪?」
が、第一声であった。
その夜、仕事後、紙媒体のデザインの打ち合わせのため知り合いというか姉の働く美容室へ。
「風邪?」
と聞かれた。
まず断っておくが、都会ぶるわけではない。トーキョーではですねぇとウンチクを垂れたいわけでもない。決してない。が、トーキョーとヒロシマの差を痛感した次第である。マスク=風邪ではありません。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
ご支援のお願い
もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。
Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com
ブログ一覧
-
ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」
2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。
-
英語日記ブログ「Really Diary」
2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。
-
音声ブログ「まだ、死んでない。」
2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。
- 前の記事
- 次はァ原爆ドーム前ェ、原爆ドーム前ェ
- 次の記事
- 記憶の出ずるところ、向かうところ