考えずとも思わずとも、にちにち流れゆく

  2017/08/22

今日でテストは終わり、そしてテスト後はクラスで飲み会です。何度かみんなで行って安くておいしいと好評だった"てけてけ"というお店で、です。
てけてけといえば妖怪だと思うのですが、実はそのてけてけではなくこのお店……といっても由来などしりません。とにかくはてけてけです。
思えばあっという間にもう三月。学校に入ってからもう半年も経ったのか、と思う。それはともかく、先日の土曜日に飲み会をしたんですが、思いがけずケーキなんてものをいただきまして、それはそれはありがたいことです。というのが本日の画像。
ちょっと早いけど、まあもう30歳でいいや、とか思ったり。
ていうか、最近大人になったせいか、いろいろと「ありがたい」と思うことが増えた(って、ちょっと前にもそんなこと書いた気がするけど)。そのケーキもそうだけど、そんなことをしてくれるとはとてもありがたいことだ、なんて、しみじみ思う。
でも、ありがたい、の裏にはちょっとした儚さがあって、ありがたい、と思いつつ、そのありがたい時間がするすると音もなく過ぎ、気づけば朝になっていて、そうして部屋に転がっている夥しいビールの缶やワインや焼酎の瓶、スナックやチーズといったつまみたちだけが、昨日の余韻、その熱を残しているだけだったりする、ことを、飲み始めるときからすでに頭の片隅で想像し始めていたりして、だからもう、ぼくの中では、乾杯した時にすでに一夜が終わってしまっているような心持ちだったりする。
それはきっとばかばかしい想像で、マイナスな、もったいない"癖"ではあるんだけど、でも、それでも、いつも気づけばやっぱり朝で。
ベッドの中で、残る酔いと眠気でとめどなくまどろみながら、昨日はいったいなんだったんだろう。あの人はああ言ったとか、ぼくはこう言った、何をどうして、どうなった、というようなすべて、些末な出来事のディティールを、ぼんやり、ゆっくり、でも丁寧に思い出して、そしてまた、すこし儚くて、悲しい気持ちになったりする、というのがぼくの、飲んだ翌朝のお決まりの思考の流れだったりする。
結局のところ、ぼくはずっとどこか、さびしいのだと思う。
ずうっと心に穴があって、それでも楽しもうと努力して、いろんなものをそこに放り込んで埋めようと試みるんだけど、しかし、いつまでも穴は埋まらず、いわゆる空虚で。
とかいうことを書くことがばかばかしいことも、経験としてわかってはいる。そして空しいとか無意味とか、そういう言葉を発してみたところで何ひとつ変わることはない、ことも、やっぱり経験から十分にわかってはいる。
それでも空虚だと思ってしまうのは、それはもうぼくの生まれ持った性質だとしか言いようがない。
レモンは酸っぱい、ダイヤモンドは固い、地球は丸い、というような、何で?どうして?とかじゃなくて、いや、そういうもんだから、という、絶対的な事実。
そう、しょうがないから、どうしようもないから、また今夜も空虚に乾杯をする、しかないのである。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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