夏が来たから、秋が見え冬が見え春まで見え。

  2017/08/22

昨日で実技試験は終了。あとは学科の試験があって、それが終わったら一ヶ月超の夏休み。

画像は昨日の西洋料理のテスト、タマネギのアッシェ(みじん切り)、キャベツのジュリエンヌ(千切り)、ニンジンのシャトー。

我ながら満足の出来であった。特にシャトーは無駄にうまくなった気がする。映画を見ながらシャトー練習という、主婦がテレビ見ながら新聞の折り込み広告で折り紙してくず入れを作るのと同レベルの自然体で練習した甲斐があったというものである。

で、今日はそうとうひさしぶりに早起きできた。4時に。最近のぼくときたらほんとうになまけ癖か季節のせいかよくわからないが朝起きられなくて遅刻しそうな日々が続いていたのだが、ようやくここにきてしゃきっと起きれた、ので絵を描いた。やはり朝ははかどるのでよい。もっと早起きをがんばろうと思う。

それはともかく外に出ると今日はなお暑い。夏がきたのか、来るのか、とにかくは光が強烈である。

もう夏か、そう思うと自動的に秋が透けて見える。秋が透けて見えると、冬が見える。冬が見えると、春が見える。

もう学校も半分以上終わってしまった。いや、2/3くらいは終わってしまった。ほんとうに時が経つのは早い。

東京でやり残したことはないかしらと、ちらと考えてはみるものの特にはなく、また、名残惜しさも特になく、まあどうでもいい土地だよなと思う。

知り合い友人は確かに一応は出来たが、実際のところそれがどうしたというレベルで、きっと距離とともに親近感も関係も薄れ、いずれ消えてゆくのだろうと思う。そういうところはぼくのぼくたる所以のようなもので、人生の一切は虚しいものよという大学時代より続く根強いニヒリズムがくすぶっていたりする。

やはりどこに居たってぼくはぼくが為すべきことを淡々と為し続けるだけだし、だからどこに居ようが一緒だと思うし、むしろこれからの時代は中央集権ではなく、地方のローカル的な空気の中にこそ新しいものを生み出す可能性があるのではないか、なんてちょっと聞きかじった論を思う。

まあ、先のことはさておき、今この瞬間がぼくのすべてで、もっともっと味わって、噛みしめて。どう過ごしたって、未来、この日々を思い返して涙するに決まってんだから。

過去はとかく美化されるものらしいから、歳を重ねれば重ねるほどに、いよいよぼくの頭の中は美しいもので満ち満ちてゆく。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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