手打ちパスタのレシピ、の巻

  2017/08/22

いやあ、最近は至極さむいですナ。猫背を矯正すべく背筋をピンと伸ばしておくのも難儀するほどの寒さです。春はまだですか。いや、冬が似合うって言われるから冬は好きなんだけど、ほら、春はまだですか。いろんな意味で春ですよ、春。え? 春だって言ってるだろ! 春は春だよ! ええっ! わかんねえやつだな! このタコ! っていうか画像の手、タコぐらい真っ赤だわ。寒いからね。

ところで皆さん、また”生まれて初めて”の体験です。初体験★手打ちパスタ。星の記号を使うと「つのだ★ひろ」を反射的に想像してしまう。こんなに効果的な★の使い方をした人間というのは、つのだ★ひろかジャスパージョーンズかというところではないだろうかと、ぼくはひとりつまらないことを思うのであります。

生まれて初めて、って表現すると、なんかすごい貴重な体験したような気になっちゃうんだけど、そんなん言ったら毎日が生まれて初めてだよね。いや、屁理屈ではなくて。昨日と今日は似て非なるもの、でもやっぱり似すぎてるから、昨日とか一昨日の反復のように感じてしまい、流し流されだらり生きてしまう。もっと、瞬間瞬間にくさびを打ち込んで、ほら、生の喜びをかみしめて、前向きに、夢とかおいかけて、と、思う。

ひたすら純粋に思い、思う、思った、思っていた。ああ、日々はただ過ぎ去るのであった。

それはともかく、僕は小麦粉を練るとか伸ばすとかそれで麺を作るとかいう行為にすごいハードルを感じてて、もっと難しいものだと思ってたんだけど、これが意外なほどに簡単。案ずるより産むが易し、というやつの典型です。

では、そんな素敵な手打ちパスタの作りかたを、なんと!今なら!すぐに!無料で!あたり構わずクリック!

【手打ちパスタ】

▼材料(1人分)
薄力粉:45g
強力粉:45g
卵MS:1個
塩:少々
オリーブオイル:少々

▼作り方
(1)大きめのボールに、薄力粉・強力粉を入れる。
(2)塩をひとつまみ、卵をかき混ぜてオリーブオイルを少々加えたものを、ボウルに入れ、混ぜる。
(3)全体が混ざったら台にだし、手でこねる。
(4)やわらかければ強力粉を足し、固ければ水を足しながら、折りたたむようにしてこねる。
(5)ある程度やわらかくまとまったら、冷蔵庫で30分~1時間程度寝かす。
(6)打ち粉をふり、のばし棒で伸ばしていく。横・縦、裏・表と、交互に伸ばし、下が透けて見えるくらいまで伸ばす。
(7)切った麺がくっつかないように打ち粉を大目にふって、好きな太さに切る。
(8)鍋に水を張り、1%の塩を入れて2分くらいゆでる。例:1リットルなら1g

★ポイント
。打ち粉は強力粉です。
・卵抜きで、水だけでもOKです。
・卵がMの場合は薄力粉:強力粉を50g:50gくらいで作る。
・パスタを切る時は、希望の太さよりも細めに切る(ゆでると膨張するため)

はい、できあがり。というか、あとはボンゴレなりトマトクリームなり焼くなり煮るなりしてお召し上がりください。
ちなみにぼくはボンゴレを作りました。それがこちら、ドン。

でもすっごいまずかったの。まじで、初恋は甘酸っぱいとよく言うけれど、初手打ちパスタは辛かった。単純にコショウ入れ過ぎ。そんな味じゃあ何の思い出にもならんわ。それにパッサパサ。口の中カッラカラ。なんていうか、人間でもごはんでも、大事なのはツヤとハリだよネ。

で、これが同じ班の人が作ったそれぞれのパスタ、はい、ドーン。

つーか、手打ちパスタはほんとに簡単で素直にびっくりした。

こんな簡単なら、ちょびヒゲはやして「ちょっとパスタを打ちましてナ、ナハナハ、こしが違うでしょう? ぷりぷり? ナハ」と自慢げな休日な昼下がりも夢じゃない、というか今すぐにでもできる! おれ、やる!

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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