誰のため何のための豆知識

  2017/08/22

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へぇー、と思ったことは二度は読み返し記憶しておこうと努める、ぼくの性癖。
今日は懐石料理という名称の語源についてで、今でこそ高級な料理を想像してしまうがもともとは懐にあたためた石を入れるということで、禅宗で言う空腹をしのいで身体を養うために食べる夜食という意味の、薬石から出た言葉らしい。で、本来は軽食程度だったのが俳句の席の会席料理とごっちゃになってから今みたいな高級な感じに変わっていったらしい。
これに“へぇー”となった(トリビアを意識しているわけじゃありません)。
今度樋口に教えてやろ、とか毎回思うのだが、今日の豆知識とか特にだけど、なんで懐石料理なんて縁遠いくせにへぇーとなってしまうのか。何に役立てようというのか。もっと言うならこんな知識をかき集めて何になりたいのか。
たぶん単純?に物知りになりたいというか物知りでありたいからだろうと思う。少なくとも僕は。
で、ここから固い話になるけど、自信ていうのはこういう豆知識的なことの積み重ねで形成されるような気がする。自分に自信を持てない人が多いらしいんだけど(本やネットなどで知る限りは)、それは今の社会状況が云々以前に、自分に自信を持てるような行為をしていないからじゃないだろうか。もしそれが正解だとしたら、自信が持てないのはある種の必然だ。
何かの本に書いてあったが、本当の自信というのは「自分はすごいんだ」というような自負的なものではなく、「自分はこれでよいのだ」と大きく自分を容認することらしい。
そう考えると、例えば何かやろうとしていた休日を怠惰に寝て過ごしてしまった時よりも、しっかり自分の計画通りの行動ができた時のほうが、当たり前かもしれないが「これでいいのだ」と思えるに違いない。
で、人生とは究極繰り返し、つまり反復のなか終わりに向かっていくものだから、「これでいいのだ」を反復させることがいい人生にも繋がるだろうし、自然な自信形成にもなるんじゃないか。
まあ、人によるとは思うけど、さ。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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