絵を描くって何?

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000143.jpg

とかなんとか思いながらぼそぼそ絵を描いている。
意味があるのかないのか、そもそも意味など何もないのではないかとか、ベタベタベタベタ絵の具を、左官屋と大差ない気持ちで塗りつけながら、ぼんやりぼんやり考えている。
筆と絵の具の隙間に芸術が生まれるのか、キャンバスと自分の間に芸術があるのか、自分の中だけに芸術があって絵にしろ文にしろ吐き出す全ては芸術ではないのか、芸術なんて言葉に当てはめた時点で嘘っぱちなのか、何か、なにか。
気持ち、つまり精神性が大事だとするならば、キャンバスはあまりにも無機物過ぎる気がする。
例えばどんなつまらないプレゼントでも“気持ちが大事”みたいなことがあるけれど、それは自分も相手も生きているからで、気持ちを汲み取るというやりとりが成り立つから精神が大事なわけであって、しかしキャンバスは無機物で生きてはいないから自分の気持ちをただただ吐き出す、そう、日記とかと大差ない場であって、日記などというものは超個人的なものであるから他人にとっては超ヒトゴトであるから、そこに精神が云々というのはまったく必要ないし意味がないのではないか、とか。
いや、それは論点がずれてるな。プレゼントだって無機物なのだから、キャンバスに込められた気持ちってのはやっぱ大事なのか。自分→キャンバス→鑑賞者、となって精神、意志疎通、とかなんとか、あ゛ー。
うん、そんなどうでもいいことをつらつら考えるのも含めて、世の中にゴマンとある様々な職業の中で、一番面白い部類に入る仕事な気がする。これはもう、是が非でも芸術家にならなくては、と思う。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

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  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。日々の出来事や、思ったこと感じたことをとりとめもなく吐露。死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

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