盛者必衰を思う

  2017/08/22

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死んでしまうという時点で生きることは苦しみである、となんかの宗教か本かに書いてあった気がする。
枯れた、僕の極楽鳥花(ストレリチア)
割り箸で添え木をしておいたにもかかわらずポッキリいってしまった。いや、逝ってしまった、
南無阿弥陀物。
昨日眠りながら思った。最近の人間が殊に欲深いのは(僕を含め)“死が遠くなった”からだろうなあと。
明日死ぬかもしれないというような人間がモノや金を必死でかき集めるだろうか。墓に着物は着せられぬという意味がわからない人は居ないだろう。
そう、ぜんぜん死ぬ気がしないから、いろんなものを決して離さずしっかりと持っておこうとする。人から奪ってでも手に入れようとする。
そう考えると、人ってのは余命の宣告とかをされてからのほうが、真の意味で“自由にのびのびと”生きれるんじゃないだろうか、なんて。
そんな言うなら出家しちまいな! とか言われるかもしれないけど、時々は、どうしてそれも悪くないような気がする。
悪くないような気がするという気持ちがすでに煩悩のような気がするけど。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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