多摩川ランニング

最終更新: 2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000110.jpg

早朝、多摩川の土手を走る。
いつもと変わらぬ景色が、わけあって今までと違って見える。
水面が静かだった。そこに確かな思い出が浮かんでいるようだった。
それから川べりにあるベンチ。ああ、こんなとこにあったんだと、妙に遠い日のように感じられた。
僕は死ぬまで多摩川を忘れないだろう。多摩川を見るたび思い出すだろう。そして胸を酸っぱくするだろう、いやいやきっと、甘くていい気持ちになるだろう。
間違ってはいなかった、正解だったのだ、云々かんぬん。
多摩川の土手にはよく初老の男がぽつねんと座り川をいつまでも眺めていたりする。
きっと酸いも甘いも噛み締めて、思い出して、人生は長いのだから生き急いで走ってはいけない、否、人生は長いのだから走って歩いて止まってバッタリ倒れて好きなようにすればよいのだ、なんて思ってる気がする、たぶん。

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新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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