僕らは浮かばれなければならない

最終更新: 2017/08/22

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26年ほど生きてきて初めて自分は病気なのだと知った。
昨日ニュースで整形外科で漏斗胸という病気の手術がずさんで中学生の女の子が死んでしまったというのをやっていて、漏斗胸(ろうときょう)とはなんじゃらほいと調べてみると、症状の重い軽いはあるものの間違いなく僕はその病気(たぶん軽い)だと思った。
骨の変形で胸の真ん中あたりがぼっこり凹んでいるという病気で、その骨の変形によって肺や心臓が圧迫されて場合によっては手術が必要なんだそう。で、その圧迫によってしばしば心電図に異常が見られるらしい。
で、僕は確信した。あー、この胸のぼっこり凹んでんのは漏斗胸という病気だったのか、だから毎回心電図に異常があるのかと納得してしまった。
男子に多いそうで1000人に2、3人くらいの割合で居るらしい。
昔からなんで凹んでのかなーとは思ってたけど今になって原因がわかるとは思わなかった。
まあそれはどうでもいいんだけど、1000人に2、3人という確率を、今は運と呼びたく、幸運とさえ呼びたい。
きみは何億の精子の中で一番になったエリートなんだとか言われて自信を取り戻せるほど純真でもなく、無理矢理に信じてみたらじゃあ周りはみんなエリートだね!って、それじゃみんなで手をつないでゴールするというばかげた運動会と変わらない。
まあ究極、みんなで手をつないでゴールできたらそんな平和なことはないんだけど、いつもいつもそんなことばかりしていたら、最高の道具としての手が四六時中ふさがっちゃって何も出来なくてみんなで死ななきゃなんないよ、と。
アホの武田テツヤが“人”という漢字は人と人とが支え合って~云々、とか言っていたけれど、本当は単なる二股の道を表してて、つまり人と人とは道を異にして別離しなければならないって漢字なんじゃないのか、だって結局というか現実は、みなそれぞれ生きていかなければならないんじゃないの、かい。
そう、昔飽きるほどに使い倒して今では気取ってるみたいで嘘くさくてめっきり使わなくなった、孤独、ということなんじゃないの、かい。

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新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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