いとこの結婚式に行った、の巻

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000014.jpg

広島に帰ってきたのはそのためである。
22才 ?だったか新郎新婦がやたら若くて、それで今にも弾けそうに幸せそうで、だけどそんな年代のせいかやたら柄の悪いやつが多くて、しかもそのいとこは自衛隊なもんだから体育会系な雰囲気があちらこちらからムンムン立ち上り、また地方特有とも言える喫煙率の高さであちらこちらから紫煙がモクモク立ち上り、めでたい席ではあるけれど、僕と気が合う奴は一割にも満たないのではないか? という感じだった。
で、批判は続くけれど、頭が赤かったりやたら長髪だったりスーツのくせに腰からよくわからない鎖をじゃらじゃら垂らしてるような奴が、いかにもな感じでタバコをスパスパ吸っていて、あーむちゃくちゃにカッコ悪い、という感じがした次第。あー、アナクロ、前時代的。
とかなんとか言いながらも涙もろい僕は一人ぐっすんシクシクシクと、メガネの下からハンカチを突っ込んで涙を拭き拭きぐっすんぐっすんシクシクシクと派手にやってしまったのである。
何がどうこうってわけじゃないんだけど、どんな結婚式でも(とか言いながら2、3回しか行ったことないけど)、なんか「ワシら感無量です!」というような雰囲気というか感じがビビビビビー~ッと伝わってくる瞬間があって、どうやらそれに僕はやられてしまいぐっすんシクシクになってしまうらしいのである。
ああー、人生にはこのような幸福があるのだなぁ、という。そしてまた、平凡な人生、つまり卒業して就職して結婚して、っていうある種のスタンダードな人生だって十二分に素敵なことではないか、というような。
で、僕はわかりやすく結婚したくなり結婚式がしたくなり、というか結婚式で自分がしゃべる時には誰かの詩とか格言とか引用しちゃったりして、そんでもって「おれって良いこと言うなぁ~」と悦に入り自分の言葉にぐっすんシクシクなって、そうこうしてるうちにまさに自分ワールドに入っちゃって、でもふとした瞬間にハッと我に帰って親族友人一同を見渡して「ああそうだったそうだったチミ達も居たね」なんつってとにかくは「結婚しちゃったなあ~、おれ」という日を迎えたいなあ、と、まったく乙女チックに妄想してしまいました。
で、まだわかんないけどせっかく広島に帰ってきたから現代美術館でやってる「どろどろどろん」に行ってみようかなー、と検討中。風間サチ子さんも出品してるらしいし、ね。
ちなみに広島は晴天なり。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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