ほぼエッセイ、ときどき現代の美術とアート。

藝大受験の残骸

  2020/02/05

全国一千万のファンの皆様方、どうもご無沙汰しております。新宅睦仁です。

ご存知のかたも多いかと思いますが、先日、藝大の大学院(先端芸術)を受験して見事に散ってしまいました。ポートフォリオと小論文による一次試験に通過したので、もしやと思ったりもしましたが、もしやはもしやとして、もしくはもやしとして終わりました。

ただ、どこかしらホッとしているところもあります。

と言いますのも、調理師専門学校の際にこしらえた借金の支払いが軽くあと三年くらい残っているからです。大学院へ入ればフルタイムでの就業は難しくなるでしょう。となれば、今一度アルバイターとなり、超極貧は必死であります。

一方、そのような心配とは裏腹に、さらに借金を重ねて人生を混沌とさせてやろう、いや、猛烈に破壊してやりたいと願ったりもしていたのでありました。

しかし、人生は案外、踏み外せないもののようです。少なくともぼくにとっての人生は。

さて、そのような複雑な心持ちで眠りについた翌朝、一通のメールが届いておりました。以下、送り主の了承を得ることができましたので、転載させていただきます。

新宅さま
はじめまして。
突然のご連絡、失礼いたします。
○○と申します。
自分も先日、藝大 大学院の先端表現科を受験しまして
新宅さんは全く意識もせず、覚えてもいらっしゃらないと思うのですが、
面接の集合場所で隣に座った者です。
席についた時に、新宅さんが挨拶をしてくださったのを とても印象的に覚えています。
自分は面接の出来が本当にひどく、言葉に詰まってしまったり
訳のわからないことを口走って 説明になっていなかったりと
終わった後にひどく落ち込んで、他の人はどうだったのだろうかと気になり
Twitterで調べてみたところ 新宅さんのアカウントに行き着きました。
自分と歳も近いことや、経歴などを拝見させて頂いて
バイタリティの強さや、芯の通った生き方に とても感銘を受けました。
こういう人の存在を知れただけでも、受験をした甲斐があったな と思い
気持ちを切り替えていたのですが、偶然にも合格することが出来ました。
藝大周りの方々にもお話しを伺っていたのですが、先端の大学院は試験の過程が
少ないので (他科の大学院はハードなものが4次試験くらいまでありました... )
事前面談がとても大事になるようです。
僕は藝大を受験し始めて、今までに3回 最終面接で落ちており
4回目でようやく、、という形なのですが
新宅さんのような人と出会い、刺激を受けながら制作を続けることが出来たら嬉しいなと
勝手な想像をしていました。
実際にはお会いしたとは言えませんが、僕にとって とても大きな存在の発見だったので
どうしてもそのことを伝えたいと強く思い、面識がないにも関わらず
長々と駄文を送りつけることになってしまい、申し訳ありません。
ワンダーシードには伺う予定なので、作品 楽しみにしています。
これからの個展の予定なども拝見させて頂きました、こちらもとても楽しみにしています。
制作、引き続き 頑張ってください!
陰ながら応援しています。
それでは、失礼いたします。

読み終わって、漠然とうれしかった。

なにはともあれ、アクションを起こせば何かしらが起こるものなんだなあと。四の五の抜かす前に、なんでも臆せずやってみるもんだよなあ、とも。そうして、やっぱり自分大好き、自分サイコー、という結論となって気分の落ち込みが相当に回復した現金な私であった。

メールを返信してお話を伺ったところ、先方は国分寺にお住まいとのことであった。私の住んでいる国立からは至近である。

近日、ぜひ呑みに行きましょうということで、私の人生はこれからまたどこか知らないけれども、きっと、ちょっとずついいところへと流れゆく、のだと思う。たぶん。

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