シュークリーム、ねばねばそば、美しい言葉

  2017/08/22

昨日の調理実習は製菓でシュークリームであった。のが、一枚目の画像。お菓子作りではとにもかくにも小麦粉や砂糖の計量が重要だというが、ぼくにはつくづく向いていないようだ。計量なんてめんどうくさくて自分では絶対にやりたくない。誰かやってくれ。ついでに適当に作っといてくれ。そもそもスイーツに興味が持てない。おれはぜんぜん食べなくていいんだ。でも、人には作ってあげたかったりする。

それはともかく夏ですね、もう夏なんですね。夏なんて嫌いだけど、やっぱりもう夏が来ちゃうんですね。だって、昨日帰宅して窓を開けると、多摩川の河川敷からヒュー、パンッ、ヒュー、ヒュー、ヒュヒュー、パンパパパン、と、にぎやかな花火の音が聞こえてきたんですもの。思わず暗がりの中でわーきゃーはしゃいでいるのだろう若者どもが可及的速やかに補導されることを願わずにはいられなかった腐った根性のぼくである。

そしてやっぱりまだしつこく地震がくるんですね。深夜1時半ごろだったろうか、珍しく地震で目が覚めた、ガタガタガタガタガタ……。寝ぼけ眼と頭で状況がよくわからんかったが、一応、ああ死ぬかもおれ、っていうお決まりの儀式的思考をごく手短に展開してから、またすぐに寝た。で、3時半に起きた。そして二枚目の画像の冷やしそば。納豆、とろろ、半熟卵をぶっかけて、ねばねばぐちゃぐちゃずるずるげふぅーと食べて、しこしこ絵を描いて、今に至る。

例によってとりとめのない話を展開してしまったので、少なからず有用な話をおまけ程度に。今朝、本を読んで知った、とても美しい言葉。

解語の花

「かいごのはな」と読む。漢字のとおり、「言葉を解する花」という意味で、美しい人のことをいう。もともとは楊貴妃のこと。故事によると、唐の玄宗皇帝が楊貴妃と池に咲く蓮の花を鑑賞していたとき、玄宗が家来に、「蓮の花より解語の花の方が美しい」と言ったことから出た言葉だそうである。

なんか、朝っぱらからひとりぽわんとしてしまった。なんて美しい表現だろうかと。ああ、ぼくは愛する人にぜひ言いたい。おお、きみよ、解語の花のきみよ、ぼくと墓まであの世まで、いついつまでも連れ添ってはくれまいか。そして解語だけに介護もよろしくね、ってふと「介護の華」とかいう感じで老人ホームがありそうって思って検索したら「有限会社介護の華ケアサービス」ってのが出てきて唖然。どうやら案外にぼくの発想はつまらないだじゃれなどではなく本気で会社にするようなけっこうな発想のようである。というのはさておき、愛する人にはあらゆる花を見るたびにくりかえし言いたいと思う。ああ、きみは解語の花、言葉のわかる花。ぽけーッ。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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