気分はなまもの、くさるもの

  2017/08/22

昨日は中華料理の調理実習。鶏のから揚げと海老のフリッターと高菜チャーハン。

レモンとトマトときゅうりの飾り切りを教わったのだが、先生のあざやかな手さばきに、素直にお見事!とうなってしまった。

きれいに盛り付けるって、いいよね。「ほら、こうやったらパーティーなんかにいいでしょ」なんて、その美しい技とは次元を異にするくらいに遠い器量の、そうとうにアゴなしげんさんに似ている中華の先生はおっしゃったのであった。うん、人は見かけによらないよ。でもほんとうは、見かけによるけどね。

ああ、パーティーか。そんな盛り付けをして、パーティーなんかしたいよね。ぼくはなんだか気分がとてもすぐれないんだけど、パーティー、したいよね。ふつうにみんなで集まって、ふつうに飲み食いして、ふつうに笑って、ふつうに楽しくやりたいよね。ふつうが一番だと思うよ、ぼくは。

変わったこと、異常なことって、疲れるよ。だからどうか、ふつうにしてくださいよ。

それはともかく、明日は学校の入学式。学校は半年ごとに入学生を募集しており、それでぼくが入学してからは二回目となる後輩が入ってくるのである。といっても生まれてこの方、先輩後輩などという体育会系とは無縁の人生なので、先輩後輩とかいう単語自体に非常な違和感と拒否反応があるのだが。

しかしいちおうクラスの委員長なので、入学式で歓迎の詞とやらを読むことになっている。在校生代表、というやつである。

入学式でのご挨拶。過去に使われた文例を参考にしてオリジナルの文章を考えてねということだったので、考えた。もちろん文章は得意なので、さくっと書き上げた。適当に書いたのだが、みょうに情熱的な内容になってしまった。まあ修正を入れてもらって書き直せばいいだろうと思って担任に提出すると、すばらしいです修正するところはありません、とのことだった。

それはそうだろう文章は得意だからなとちょっと悦に入ったものの、冷静になって読み返すと、ピーターパン症候群ではないかという感じで、われながら夢と希望満載であった。いたい人と思われる可能性もなきにしもあらず。しかしその過剰情熱路線が、はからずも学校のスタンスとマッチしてしまったのだろうと思われる。

とにかくはもう読むしかないので、深夜にひとり声に出して練習する。今朝も一応練習した。ばかみたいな内容だな、恥ずかしい野郎だなおれはと思いつつも、まじめくさって練習している。

とりあえずその文章の内容は後日掲載します。すべて思い出、すべて経験です。

それにしてもぼくが入学してからもう一年。思い返せばすべてが風のごとし夢のごとし。あっという間。東京の生活も残り135日。きっと、あっという間。

きのうのしごと:22時帰宅後に絵の制作2ゲーム

きょうのしごと:4時半起き絵の制作1ゲーム

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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