時代は変わってどうなった?どうなった?

最終更新: 2017/08/22

きょうのタイトルはナンバーガールの歌のメロディーで読んでほしい。わかる人にはわかると思う。わからない人は流してくれてかまわない。

小林多喜二の「蟹工船」の後半に収録されている「党生活者」を読んでいる。

今月の22日に、En-Sophのつながりで、「党生活者」を課題図書とした読書会があるのである。

読書会というのは、課題図書を決めて読み、それについてみんなで議論するという会、だそうである。というか、だと思う。たぶん。いや、今回初めて出席予定なのでよくはわからない。

とにかくはそういうわけで普段はまず読まない小説などを読んでいるのであるが、同じ本を読んだ者が集まり議論した経験などないので、それがいったいどういうものなのか、すこしだけ楽しみだったりする。いや、ほんとうはその後にある忘年会のほうがよほど楽しみだったりする。

党生活者というのは、タイトルの通り、共産党員の活動の話である。ときは1930年代。共産党員は大弾圧下にあった。労働者対資本家という、マルクスレーニン主義そのままの構図である。共産党員は搾取されている労働者たちよ立ち上がれ的な活動を展開する。それは非合法であり秘密裡であった。捕まれば取り調べ追求され、拷問、最悪の場合は死も待っている。かくいう作家の小林多喜二自身も、共産党的な活動により警察に捕えられ、拷問によって殺されているのである。

今朝、そういう話を、通勤電車の中でずっと読んでいた。警察はじめ弾圧恐るべし。共産党員の情熱恐るべし。

都営新宿線の神保町駅に着いて、地上に出た。

共産党です!

出た瞬間、おばちゃんにチラシを勢いよく差し出された。むろん選挙活動であるが、あまりのタイミングの良さにぼくは思わず吹いてしまった。わりゃあ80年前だったら命はないでほんま。

良くも悪くも時代は変わったのである。

すくなくとも、言論の自由がある。異論もあろうが、建前としてはあることにはなっている。ならばもっと発言しようではないか。いや、右でも左でもなくて、いや、どっちでもいいから、もっと、もっと、たくさんしゃべろうよという話。

PS. En-Soph様。22日の読書会に先日のEさんも出席したいそうで、いま党生活者を読んでるみたいです。読み終えれた時はよろしくお願いします。

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わかりやすく投げ銭で気持ちを表明してみようという方は、天に徳を積めます!

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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