ああ、そのドアを白く塗るセンスよ

  2020/08/19

ある日、パパと二人で……、ではなく、まったくなんの変哲もないある日、帰宅すると家の扉が白く塗られていた。ご丁寧にドアノブ、鍵穴、ドアスコープ周りにはマスキングテープ。ショックだった。僕の家のドアはピンクだったのだ。なんか幸福な感じのする、ほんの少し灰色がかったピンク。ドアがピンクなところが気に入っていたのに。先日ポストにお知らせが入っていて、ベランダの鉄柵とかがさびてるからちょっと一か月くらい改修作業するネ、ペンキで塗ったりするからネ、とは聞いてたけどドアのことは聞いてない。おい、おかしいだろ、民主党。立ち上がれ自民党。なんで白いドアを開けたら内側はピンクなんだ。これじゃまるで勝負下着の金曜のOLじゃないか。白のブラウスからのピンクのパンティー、えへへへへ、いいね、じゃないんだよ! それとこれとは別なんだよ! 確かに最近しょうもないOLみたく「幸せになりたい」とか「結婚したい」とかばっかり思ってるけどな、それとこれとは話が別なんだよ!ちくしょう。ばかやろう。なんか、すごく冷静に、音もなく幸せが逃げていった気がするのは僕の思い込みだろうか。いや、そもそも幸せなんかなかったから逃げるもくそもない。むしろ来い。来たれ。くそったれ。焼肉のたれ。ていうか、下記の読売新聞のコラム、ひとりで吹いた。ぜひご一読あれ。「"人柄"を感じさせる国語辞書」
http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/columnnational/20111122-OYT8T00757.htmあらためて、ぼかあ、日本語っていうか言葉ってやつが大好きだと思った。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

ご支援のお願い

もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。

Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com

Amazonほしい物リストで支援する

PayPalで支援する(手数料の関係で300円~)

     

ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  関連記事

ARTDISFOR(アートディスフォー)という青春

2013/10/25   日常

いまでは知る人ぞ知る集団というかユニットになってしまったが、かつてぼくと樋口は「 ...

呆けのとき

2014/01/22   エッセイ, 日常

“人間が馴れることのできぬ環境というものはない。” トルストイ まあ、それはそう ...

機械の進化と人間のあしぶみ(テレビゲームの進化とプレイする人間の停滞)

時代がめくるめく変わろうとも、人間の頭の方はそう簡単に変わるものではない。 たと ...

ドローイングを認められる日

2008/11/19   エッセイ

他社の評価云々はおいといて、自分のドローイングをどうも「ぼくの作品です!」と言い ...

本当は一物秘めている

2011/02/12   エッセイ

ふと冷静になると、アウトプットすることを忘れている。というか必要としなくなってい ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2024 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.