願わくば、と願うこと
2017/08/22
時間が止まればいいとよく言うけれど、実際時間が止まってしまったら何もできなくなってしまう、と当たり前なことを思う。時間の流れの中でしか歩けないし笑えないし話せないし何も考えられない。だから、よく言う時間が止まればいいってのは、自分だけは動き続けてるけれどみんなは止まっているっていう状態、か、もしくは自分と親しい人の何人かだけが動けて周りの時間は止まっている、というような状態だろう。とか書いていま思ったけど時間が止まればいいなんてよく言うかあ?
熱が冷めない。絵書きつつホームページをいじっていた本日、土曜日。僕は渋谷に向かっている。なんだろう、未だに田舎者というか上京してきた者という感覚が抜けず、渋谷に行く、とかいう事実をだれかに吹聴して回りたいような気分がある。
なんで東京に出てきたんだっけ、なぜに僕はここにいるんだっけ、何をしてるんだっけ、と考えるとよくわからなくなる。人に聞かれりゃ夢がありましてなんて答えるけれど、それもなんだか説得力がなくなってきた。自分自身に対してさえも。
そう考えると今の自分にとってのリアルな答えは、たぶん、「それしかすることがないから」
恋愛と同じで、好きとか嫌いとか言うのは最初の数年の話で、突き出してきた腹に、くたびれてきた顔に、後退する生え際に、霜降る頭に、好きじゃい嫌いじゃい言うのは気持ち悪いことこのうえない。だから、ある程度歳のいった夫婦は自嘲混じりに「仕方ないから一緒に居る」なんて言うんだろう。
仕方ないから絵を描いてる、そう言いきったとしても、そんなに自分の実際を裏切ってはいない気がする。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。
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2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。
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