貧乏の暇
2017/08/22
昨日は田川くんの誕生日だった。27歳の。
僕はなぜだか26歳だと思っていて、27の響きにちょっとだけ及び腰になってしまった。酒で論理的な思考を溶かしながらも、なんとなく、僕に残された時間を考えた。
僕は飽きっぽい性格で、たいていのことは3ヶ月以内に終わってしまう。部活しかり、勉強しかり、趣味しかり、恋愛しかり。だけど唯一絵だけが続いている。やめていた期間もあるが、まあ続いている。高校から数えて、もう九年近く描いてることになる。九年、正直、今振り返って計算してみて驚いた。まあ二年ばかしやめていたから七年としよう。それでも、七年も続いたことは他にない。いや、テレビゲームは十年くらいやってたかな、となると話の上の見栄として九年としておきたい。
でまあその九年に、1日を、一週間を、1ヶ月を、一年を重ねてゆく。いつか二桁になるだろう。さすがに三桁は無理だろうけど、経歴に描くなら「画業30年」とかいう感じに、これまたいつかなる。と書いて一生描くのか?と疑問に思う。明日やめるかもしれない。今日で終わりかもしれない。そもそも僕の絵は求められているのか、求められるようになるものなのか。
九年、九年。
僕にとってはとても長い。貧乏根性で、今更やめるのはもったいないとも思う。だけどもしかすると、絵を続けることで失う、失っている一般的な幸福のいろいろの方がよほどもったいないのかもしれない。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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