自慰さえ知らなかった自分が今に繋がっていて、連続だという

最終更新: 2017/08/22

まぶたが重くなってきた、零時前。

現時点で、けっこう酒を飲んでいる。日本酒を一合ほどと、焼酎の水割りを二杯、缶ビールを一本。それで絵を描いている。そんな状態で眺めるキャンバスの上にある図像は、とてもいい!ようにも見えるし、まあ普通~というようにも見える。

その判断の正確さは、今は必要ない気がする。ただ、完成に向かって淡々と作業を進めるだけだ。少しの技能さえあれば、誰でも僕の絵は描けるのだと思う。僕がこうやってこうやって描いてねって教えれば、あるいは小学生でも描けるんだろう。いや、よほど僕よりは上手に描いてしまうかもしれない。僕は、はからずもはぎしりなんかしてしまうかもしれない。

こう、ゴタクを並べて、大事なものはきっとこういうものなのだと思う、と少しセンチメンタルに書いてやろうかと思ったけど、あまりにもありきたりだなそれはと思って僕はそんな思考を断ち切ってしまう、今この瞬間。

浅い、ステンレスの器に張った水が薄く濁っている。深さはおよそ3センチ。
攪拌すると、吐き出す息のように白いもやが舞い上がり、かすかに澄んでいた上方の水が、包み込まれるように濁ってゆく。

そこで僕は思う。汚さと、清浄の差はどこにあるのだろうと。
詩的な文を書き連ねてみよう、と僕の頭が欲求する。僕はそれに従ってキーボードを叩く。逆につまらないと受け取られる文章が延々と吐き出されてゆく。僕は自己満足の塊になってゆく。それはもう、誰か賛同者がいなければ今にも崩御せんばかりの状態で、出不精の僕は珍しく夜の街へ一人繰り出すことになる。

わずかばかりの人たちとすれ違い、僕はその都度チラッと短い視線を投げかけては人々を選別してゆく。そうしてその中に一人、見知った顔を見つける。それが僕の求めていた人だったとしたら、たちまち素面に戻ってしまうことだろう。一から飲み直す、酔い直すために。

何かしら思った方は、ちょっとひとこと、コメントを! 作者はとても喜びます。

わかりやすく投げ銭で気持ちを表明してみようという方は、天に徳を積めます!

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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