福袋を買わない性格
最終更新: 2017/08/22
今まで駐車場だったところに家が建てられていた。おかげで今までさんさんと光が入っていた窓はめっきり暗くなってしまった。
日照権とかいうのがあるけど、確かに太陽の光を受けるってのは著作権とか人権とかと同じくひとつのちゃんとした権利なんだろう、って、やっぱり人間てのはけっこう忘れっぽくていい加減な生き物で、太陽の光が遮られて初めて、ああ、よく陽が入ってたんだな、と気づく。
初めから気づけよって感じだし日々ありがたがれよってなもんだけど、なかなかどうして、日々は自分の思い込みに違いない“当たり前”さで“平凡”さで特徴もなく印象もなく過ぎ去ってゆく。
失われなきゃ気づけない僕らは、あるいは自分で腕を切ったり脚を切ったり、わざとでも何かを失って喪失感を味わわなきゃ、生きてることさえよくわかんなくなって、もしかしたらもしかしたら、そんな僕らの忘れっぽさのせいで、今日もどこかで戦争が続いているのかもしれない。
何かを、精一杯ありがたがるために。

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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