新宿の世界堂に寄り道しよう

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000028.jpg

今日はなぜだか昼に母から電話があった。出れない状況だったのでバイブが震えるままにしておいたら振動が途絶えてすぐ、間髪入れずに「電話ください」と超短文なメールがきた。
僕はなんだか不吉な予感がした。父がまた倒れたのか、もしくは一気に死んでしまったのか。帰ったばかりの広島にトンボ帰りか、などなど。
不安一杯でかけ直した。すると母「今ね、保険会社の人が来とってね、名義を変えるけえ、ともの健康診断書はあるかいね?」
ズコーッ
まったくもって緊急性はなく、どうでもいい内容だった。
しかし想像とはすごいもので、かけ直したコール音が鳴り始めたその時は、僕の頭の中で父は他界していた。通夜はまもなくだった。
疑心暗鬼というやつも、思い込みさえすればいかようにも見えるだけの話で、疑えばきりがなく、怪しめばきりがなく、先日のブログに書いた反ソの実験結果にもあるように、人は客観的にものごとを見ているようで、実際は「自分の見たいように見ている」のである。
あれ? そう考えると僕は父に死んでほしいと思っていることになるのか、な?
い、いやあ、い、いつまでも元気で長生きしてね、お父さん。
でまあ今日は久しぶりに新宿に降り立ち世界堂へ向かっている。だからしてこのブログは歩きながら書いている。ちなみに僕はかなり早足な方だ。
とにかくは絵の具を買いに。アクリルガッシュのホワイトを二本、スケッチブックを一冊、買う予定。
あ、そういや今日から東京アンデパンダン展の前期の展覧会が始まったみたいです。なんかけっこう有名な作家も居るらしい……って、でもそんなの関係ないけどね、いやいや、小島よしおの真似なんかじゃないから、そんなの関係ねえから。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

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